ルイス・ハミルトン、F1ブラジルGPで92年の片山右京に並ぶ偉業を達成
12日(日)サンパウロ F1ブラジルGP、4度のF1ワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)が、世界のKAMIKAZEこと片山右京と肩を並べる記録を打ち立てた。
予選Q1でリアタイヤの暖め不足に起因する単独クラッシュを喫した事で、ピットレーンからブラジルでのレースをスタートしたハミルトン、71周に渡る戦いの中で鮮やかなオーバーテイクを繰り返し、優勝したセバスチャン・ベッテルから5.4秒遅れの4位でチェッカーを受けた。チーム代表のトト・ウォルフは「私がこれまでに見た中で最高の4位入賞」と興奮ながらに語った。
インテルラゴス・サーキットのオーバーテイクポイントと言えば1コーナー位なもので、2015年の同グランプリではベッテルやハミルトン、そして優勝したニコ・ロズベルグでさえも追い抜きの少なさに苦言を呈していた程 近年のF1マシンではオーバーテイクし難いコースだ。
ハミルトンが追い上げたポジションは実に16。これは片山右京とジャンニ・モルビデリが1992年に達成した偉業に匹敵する。同年ベンチュリー・ラルース・ランボルギーニからF1デビューを果たした右京は、第3戦ブラジルGPで25番グリッドからスタートし、戦闘力の劣るマシンにも関わらず決勝で9位チェッカーを受けた。優勝はナイジェル・マンセル、2位表彰台にミハエル・シューマッハ、アイルトン・セナと鈴木亜久里はリタイヤというレースだった。ミナルディ・ランボルギーニのモルビデリは23番グリッドからの7位フィニッシュを果たし、この年の決勝最高位を記録した。
ハミルトンはインテルラゴス最多順位アップ記録を挙げただけでなく、ピットスタートから初めてラップリードしたドライバーとなった他、ミハエル・シューマッハと並ぶ24戦連続トップ10フィニッシュを飾った。