フェルスタッペンの”Netflix拒否”に理解を示すハースF1のギュンター・シュタイナー、その一方で…

ハースF1のギュンター・シュタイナー代表、2021年10月22日F1アメリカGP金曜FIAプレスカンファレンスにてCourtesy Of Haas

ハースF1チームのギュンター・シュタイナー代表は、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)がNetflixのF1ドキュメンタリー番組「Drive to Survive(邦題:Formula 1: 栄光のグランプリ)」への参加を拒否している事について理解を示した。

F1アメリカGPの金曜会見の中で56歳のイタリア人チーム代表は、同ドキュメンタリーを見たことはないとした上で、フェルスタッペンが制作側の編集スタイルを敬遠するのであれば、それを批判するのは誤りだと主張した。

「マックスが参加したくないと言うならば、それは彼の決断であり、私はそれを批判するつもりはない」

「関わるか否かは自由であって、彼は参加しないと決めたわけだ。だからその事についてとやかく意見を言うべきじゃない」

「もし彼が、自分が正しく描かれていないと感じるなら、参加しないのは彼の正当な権利だ」

フェルスタッペンはサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)での週末を前に「アメリカでの人気を高めるために必要なことだと理解している」と述べ意義を認めつつも、Netflixの制作陣は事実を「捏造」している等として、出演を拒否してる事を明かしていた

シュタイナー代表は、参加するか否かはあくまでも個人の自由だとする一方で、視聴者がフェルスタッペンを見る機会が失われるのは残念だとも語った。

「マックスは本当に素晴らしいドライバーだし、個性的なキャラクターの持ち主だから、ファンがマックスを見る機会を逃すのはもちろん残念な事だ」

「だが、参加したくないと言うのであれば、それも彼の人生の一部だ」

確かに「Drive to Survive」の編集を疑問視する声はあるが、ウィリアムズのヨースト・カピートCEOは同ドキュメンタリーが米国でのF1人気を大きく押し上げたと考えており、マーケット拡大という点で今後も大きな役割を果たしていくと見ている。

「F1は今、アメリカで大きなブームになっているが、これはNetflixの『Drive to Survive』が大きな要因だと思うし、それが観客動員数にも繋がっているのだと思う」

「3日間で40万人近い観客の動員が予定されているが、これは本当に素晴らしい事だ。金曜の段階でこれほど多くの観客を見た事がこれまでにあったかどうかは定かでないが、本当に壮観だった」

「週末を通してF1は素晴らしいショーを見せてくれる事だろうし、(アメリカにおけるF1は)更に重要で素晴らしいものになっていくだろう」

またマクラーレンのザク・ブラウンCEOはフェルスタッペンが出演を拒否した事について、内実を知らないため自身の観点でしか物事を語る事しかできないとした上で、テレビとは「事実に基づいた内容に、ちょっとした演出を加えたもの」であり、特に若いファン層を開拓した事でF1の視聴者拡大に貢献していると称賛した。

メルセデスのトト・ウォルフ代表もまたザク・ブラウンの意見に同意し「コース上でのパフォーマンスに集中したかったので最初の段階では乗り気ではなかったが、それは間違いだった」と語った。

「Netflixは明らかに大成功を収めている。この番組は世界の至る場所でかなりの期間に渡ってNetflixのドキュメンタリー番組No.1を獲得していたし、今ではF1の一部になった。有益である事は明白だ」

「我々が取り組んでいるのはスポーツであり、その価値に忠実である必要があり、またギミックは不要だが、同時にスポーツはエンターテインメントでもあり、彼らはあの番組によって新たな角度、新たな次元をもたらしてくれたと思う」

「特にここアメリカのファンからのフィードバックは信じられない程だ」

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