ホンダF1「ホッケンハイムはエンジン性能が要求されるパワーサーキット」
ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターが、2019年FIA F1世界選手権第11戦ドイツGPに先立って抱負を語った。
舞台となるホッケンハイムリンクは、森の中を駆け抜ける超ロングストレートが名物のエンジン負荷の高いコースとして知られていたが、2001年に現在のレイアウトに変更され、ストップ・アンド・ゴー的な側面が強まった。
レイアウト変更を経た現在でもエンジン全開率は70%近くに達し、セクター1とセクター2は高いエンジンパワーが要求される。また、最終コーナーへと至るスタジアムセクションには毎年多くのファンが詰めかけ、メキシコのエルマノス・ロドリゲスとまでは言えないものの、エキサイティングなエリアの一つとなっている。
creativeCommonsKlausNahr、写真右奥にスタジアムセクションが広がる
昨年のグランプリでは、雨とアクシデントによる波乱多き展開となったが、予選16番手からスタートしたブレンドン・ハートレーが最終10位を獲得し、トロロッソ・ホンダはモナコ以来となるポイントを獲得した。
ホッケンハイムはパワーサーキット
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
ホンダのF1ファクトリーの一つ、HRD-UKがあるイギリスでのレースを終えて、8月中旬のF1夏休み前ラストとなるドイツとハンガリーの2連戦に向かいます。
F1カレンダーの中でも長い歴史を持つホッケンハイムリンクは、コース前半にロングストレートがあり、パワーサーキットとして知られるトラックです。エンジンパワーが重要で全開率が高いという点では、先日のシルバーストン・サーキットと似た部分があります。
そのイギリスGPでは、良いレースペースを刻む事が出来ていましたし、今回も予選及びレースに向けて確実にセッティング作業を進めて、良い結果を持ち帰れればと考えています。
ドイツGPの戦いの舞台となるのは今季限りでのカレンダー脱落が危ぶまれているホッケンハイムリンク。全長4574mのコースには4箇所のヘビーブレーキングゾーンがあり、1周の約15%は制動に費やされるため、ブレーキへの負荷が高い。
昨年のグランプリでは、オイル漏れトラブルのために14番グリッドからスタートしたメルセデスAMGのルイス・ハミルトンが大逆転勝利。2位にバルテリ・ボッタスが続きシルバーアローが圧倒。3位はフェラーリのキミ・ライコネンという結果だった。
F1ドイツGPは、日本時間7月26日(金)18時からのフリー走行1で幕を開ける。