2022年5月8日のF1マイアミGPで発生したインシデントについて語るマクラーレンのランド・ノリスとアルファタウリのピエール・ガスリー
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F1マイアミ最終盤のクラッシュを巡るガスリーとノリスの言い分

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5月8日に行われたF1マイアミGPの最終盤のクラッシュによってリタイヤを余儀なくされたランド・ノリス(マクラーレン)とピエール・ガスリー(アルファタウリ)は、一件をどう捉えているのだろうか?

マイアミ・インターナショナル・オートドロームでの57周のレースの41周目、コース右側を低速走行するガスリーをターン7で追い抜こうとしたノリスが接触。デブリとMCL36の回収のためにセーフティーカーが導入された。

接触によりスピンを喫して右リヤタイヤを失ったノリスはレースを終えて「馬鹿げた終わり方だった」と振り返った。

「聞いた話だと、彼が無線でリタイアするとか何とか言っていたらしいけど、もしそうなら、彼がやった事は愚かだったと思う」

「もしリタイヤするならレースをしている人たちの邪魔にならないようにすれば良いのに、彼は右のミラーを見ていて、コースをふらついていたんだ」

「もう少しスペースを空けておけば良かったんだって言うかもしれなけど、彼がコースの真ん中に留まろうとするなんて思ってもみなかった」

「残念だよ。8位か9位を獲得できたかもしれないんだからね。2、3ポイントでもゼロよりはマシだ」

「でも、そうはいかなかった。悔しいけど、これで世界が終わるわけじゃない」

糾弾するつもりはないとした上でノリスは、この後、ガスリーと話をする意向を明らかにした上で「僕を責める人もいれば、彼を責める人もいるかもしれない」と続けた。

「もし彼がレースを続けてポジションを狙いにいこうとしていたのであれば、レーシングアクシデントの類だったと言うべきだろう」

「でも、彼がリタイヤするつもりだったのなら、少し愚かなインシデントだし、もう少し邪魔にならないようにすべきだったと思う」

事故の1周前、ガスリーはターン1で車体後方右側をフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)に追突されてダメージを負い、思うようにクルマをコントロールできない状況に陥っていた。

アロンソ「あれは僕が悪い」ガスリーに謝罪

「このままレースを続行して完走できるかどうか確認するために、もう1周走る事にしたんだけど、クルマのダメージが酷すぎて、ご覧の通り、クルマをコースに留めておけない状況だったんだ」とガスリーは説明した。

「それでピットに戻ろうとしたらノリスとの接触事故が起きてしまった。僕は後続車を前に行かせるために右に行こうとしていたけど、ランドがやってきて残念ながら接触してしまった」

アロンソとの一件についてスチュワードは、アロンソに非があるとして5秒ペナルティを科した。一方でノリスのクラッシュに関しては審議すら行わなかった。

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