
ホンダF1、新型「スペック3」エンジン投入! HondaJet技術を活用した改良点とは
ホンダF1は、2019年シーズン第8戦フランスGP(ポール・リカール・サーキット)で、今季3世代目となるスペック3エンジンを3台のマシン(マックス・フェルスタッペン、ピエール・ガスリー、ダニール・クビアト)に投入することを正式に発表した。
ホンダはマクラーレンとの失意の3年間を挽回すべく、全社総動員でF1エンジン開発の強化を推進。その一環として、子会社のホンダ・エアクラフト・カンパニーが開発した小型ビジネスジェット機「HondaJet」の技術をF1パワーユニット(PU)に応用している。
ジェットエンジンは、氷点下から数千℃という広範囲に渡る温度領域にさらされながらも、壊れる事なく機能し続ける事が求められる。一歩間違えれば大惨事になりかねず、極めて高い耐久性・信頼性が要求されるだけに、時にF1以上にシビアな精度と技術が問われる。
スペック3エンジンの改良点
今回、トロロッソ・ホンダのアレックス・アルボンを除く3台のマシンに投入されるのは、航空機用ジェットエンジンの開発のノウハウを投じた新型のターボチャージャーと内燃エンジンだ。いずれも信頼性ではなくパフォーマンス向上を目的として開発された。
ただし、レッドブル・レーシングのヘルムート・マルコによると、スペック3エンジンの性能向上は限定的であり、メルセデスやフェラーリに並ぶパワーアップには、F1イタリアGP(モンツァ)まで待つ必要があると語っている。
なお、今回のPU投入により、トロロッソ・ホンダのクビアトはグリッド降格ペナルティを受けることになる。クビアトはすでに3基のICEを使用しており、規定を超えるためだ。
ホンダF1の現場責任者である田辺豊治テクニカル・ディレクターは、次のようにコメントしている。
「現在、F1のPU開発においては、更なる競争力向上を目指し、Hondaのさまざまな開発部門との間で連携を深める事を進めています。特にレース部門との技術的な共通点が多く見られる航空エンジン研究開発部門との関係を強化し、昨シーズン途中に行ったMGU-Hのアップデート時には、同部門の支援をもとにした技術を適用、信頼性を大幅に向上させました」
「今回のターボーチャージャーのアップデートでは、これまでIHIと取り組んできたターボにおける空力設計の分野でも、航空エンジン開発部門が有する知見と技術を反映しています。ただし、今回のアップデートではまだ上位のPUマニュファクチャラーに追 いつくだけのパフォーマンスレベルには至っていないと考えていますので、引き続きHondaとして総力を挙げて開発を続けていきます」
フランスGPの見どころ
フランスGPが開催されるポール・リカール・サーキットは、長いストレートと多様なコーナーが組み合わさったバランスの取れたコースであり、エンジン性能とシャシーの両方が試される。
昨年のフランスGPではルイス・ハミルトンが優勝し、2位にマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、3位にキミ・ライコネン(当時フェラーリ)が続いた。
F1フランスGPは、日本時間2019年6月21日(金)18時からのフリー走行1で幕を開ける。ホンダの最新PUがどのような成果を見せるのか、注目が集まる。