ターン4の域外走行違反で角田裕毅を含む5名がタイム抹消…苦戦の証か、最多はリアエンドに課題抱えるメルセデス
F1バーレーンGP初日セッションでは、トラックリミット違反によって計9回、計5名のドライバーがラップタイムを抹消された。コース域外走行制限、通称トラックリミットは右コーナーのヘアピン、ターン4に設定された。
週末前の段階でレースディレクターを務めるマイケル・マシは、グラベルと人工芝が設置されている事を理由に、ターン4出口のトラックリミットをモニタリングしないとしていたが、FP2を前にルールを変更した。
それは「フリー走行中に、コースを離れてターン4出口にある赤と白の縁石を飛び出してラップタイムを出した場合、当該タイムはスチュワードにより無効とする」との内容だった。
この取り決めは決勝レースには適用されないものの「ドライバーはレース中、如何なる場合においても競技規則第27条第3項の規定に留意する事」と記されており、決勝であっても正当な理由なくコースを離れないよう「合理的な努力」をするよう求めている。
FP2では以下の表にあるように、アルファタウリ・ホンダの角田裕毅を含む5名がタイムを取り消されている。
ドライバー | チーム | 抹消タイム |
---|---|---|
バルテリ・ボッタス | メルセデス | 1:59.805 |
ルイス・ハミルトン | メルセデス | 1:31.647 |
角田裕毅 | アルファタウリ・ホンダ | 1:32.044 |
エステバン・オコン | アルピーヌ | 1:32.451 |
ミック・シューマッハ | ハース | 1:35.332 |
バルテリ・ボッタス | メルセデス | 1:37.505 |
バルテリ・ボッタス | メルセデス | 1:38.617 |
バルテリ・ボッタス | メルセデス | 1:38.032 |
バルテリ・ボッタス | メルセデス | 1:38.584 |
目を引くのはバルテリ・ボッタスの違反が計5回と飛び抜けて多い点だ。下部の4回に関してはミディアムタイヤでのロングランの際のもので、1周のインターバルを経て3周連続でターン4を飛び出ている。
メルセデスはプレシーズンテストで抱えた不安定リアエンドを改善すべく手を施したが、完全に解消されたわけではなく、ボッタスはロングランの際のW12について「ほとんどドライブ不可能な状態だった」と説明している。
無論、2日目までに更なる改善策が施される事は間違いないが、この状態が解消されなければ予選はさておき、決勝レースは厳しい展開を強いられる事になるだろう。