チャンピオンとして1位表彰台に上がったマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)と敗者として2位表彰台に上がったルイス・ハミルトン(メルセデス)、2021年12月12日F1アブダビGP決勝レースにて
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FIA、アブダビでの物議決着は「F1のイメージとフェルスタッペン・メルセデスの王座を汚している」対処へ

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F1を統括する国際自動車連盟(FIA)は物議を醸す最終第22戦アブダビGPについて、F1のイメージとマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)及びメルセデスのタイトル獲得の栄誉を「汚している」として「詳細な分析と解明作業」を開始すると発表した。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)はタイトル争いで同一ポイントで並び、最終決戦の地ヤス・マリーナ・サーキットでのレースに挑んだ。最終ラップでの劇的オーバーテイクによってフェルスタッペンが史上初のオランダ人F1ワールドチャンピオンに輝いた。

この大逆転劇はFIAレースディレクターを務めるマイケル・マシが一部の周回遅れにのみ、セーフティーカー(SC)を追い抜いて隊列後方に回るよう指示し、ファイナルラップでレースが再開された事が要因の一つとなった。

これについてドライバーズ選手権の8連覇を逃したメルセデスは規約違反だとして異議申し立てを行った。だがFIAスチュワードは、マシの判断はレギュレーションに基づくものだとして却下した。

FIAのジャン・トッド会長は12月15日に行われた世界モータースポーツ評議会(WMSC)の中で、SC導入の原因となったニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)の事故に関する報告書を発表した後、一件について、関係者全員による詳細な分析を行い今後に向けての解明していく事を提案した。

FIAは、ラティフィのクラッシュによる「セーフティーカー導入の経緯と、これに関連したFIAレースディレクションチームとF1チームとのやり取りは、F1チーム、ドライバー、ファンからの大きな誤解と反応を生み出し選手権のイメージを悪化させ、また、マックス・フェルスタッペンの初のドライバーズ世界選手権タイトルとメルセデスの8連覇の栄誉を汚している」と説明した。

「ドライバーと関係者の安全を確保しながらスポーツの競争力を維持するために、そして参加者、メディア、ファンに対して現行のレギュレーションを明確にし、この状況からあらゆる教訓を引き出すために、この問題は全てのチーム、ドライバーと共に議論され、そして対処される事になる。こうした取り組みはF1だけでなく、FIAの他のすべての選手権にとっても有益となり得る」

ジャン・トッドからの提案と議論を経て、WMSCは全会一致でこれを支持する事を決定した。FIAは2022年の開幕を前に一定の結論を出す考えだ。

異議申し立てが却下された事を受け、メルセデスは控訴の意思を表明した。チームは16日(木)夜までに正式に控訴するか否かを最終決定する事になる。

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