2017年FIA殿堂入り式典集合写真copyright FIA

アロンソやシューマッハらがFIA殿堂入りの栄誉、9人のF1チャンピオン 一堂に会す

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12月4日、F1を運営するFIA国際自動車連盟は、モータースポーツレースで最も権威あるF1タイトルを獲得した全33人のドライバーのFIA栄誉殿堂入りを発表した。同賞は2005年に設立され自動車業界で多大な功績を残した個人に与えられるが、今年から他のスポーツに呼応する形で、F1でワールドチャンピオンを獲得した者にも授与される事が決まった。

パリの自動車クラブ本部(ACF)で催された式典には、ジャッキー・スチュワート、マリオ・アンドレッティ、アラン・プロスト、ナイジェル・マンセル、デイモン・ヒル、ジャック・ヴィルヌーヴ、フェルナンド・アロンソ、セバスチャン・ベッテル、ニコ・ロズベルグの9人のF1ワールドチャンピオンが家族らとともに出席した。

会場となったのは、1940年にF1のレギュレーション草案が初めて作られたACF本部内の図書館。F1初代チャンピオンのジュゼッペ・ファリーナから初まり昨年の王者ニコ・ロズベルグまでの全てのドライバー写真が飾られている。式典の冒頭でFIAのジャン・トッド会長は、新しい殿堂入りの概要を次のように説明した。

「FIAの殿堂入りはモータースポーツ界のハイライトです。伝統入りしたドライバーはFIAのコミットメントに対する良いお手本であり、尊敬、スポーツマンシップといった価値の象徴です。これは野心的なプロジェクトの第1段階であり、殿堂はこの後ジュネーブのFIA本部に移されます。我々はモータースポーツの歴史に素晴らしい功績を残したFIAのチャンピオン達を祝福します」

現在パリ・ジュネーブに殿堂ギャラリーの建設が計画されており、フランスに本拠を置く世界的な建築会社Wilmotte and Associatesが設計を手がける予定となっている。

左からフェルナンド・アロンソ、マリオ・アンドレッティ、ニコ・ロズベルグ
© FIA / 左からアロンソ、マリオ・アンドレッティ、ロズベルグ

2005年と2006年の2回F1を制したフェルナンド・アロンソは「素晴らしい夜だったよ。このような偉大なチャンピオン達とこの場に立てた事を本当に光栄に思う。彼らは僕がフォーミュラ1のドライバーを志したきっかけになった人達だし、僕の世代の連中はみんな彼らの影響を受けてた。だから、とても誇りに思ってる」と語った。

今年インディ500に参戦し、来年2018年にはデイトナ24時間で初めてのスポーツカーレースに挑むアロンソは、次のように付け加えた。「僕は今、他のシリーズに挑戦してる。子供だった時の僕のアイドルの真似をしようとしてるんだ。今年はインディアナポリスに挑戦し、たぶん将来はルマン24時間に挑むことになると思う。トッドは、耐久レースが名誉殿堂に加わるのは2019年になるだろうと言ってたね。つまり僕には2年の猶予があるってわけだ!」

2005年にアロンソがタイトルを勝ち取ったルノーR25は、F1初代チャンピオンのジュゼッペ・ファリーナのアルファ・ロメオ158、米国人初のF1王者フィル・ヒルのフェラーリ156 ジム・クラークのロータス・クライマックス25、アイルトン・セナのマクラーレンMP4/5、そしてミハエル・シューマッハのフェラーリF1-2000と共にFIA本部の屋外に展示された。

式典に参加したセバスチャン・ベッテル
© FIA

2010年から2013年で4年連続タイトルを勝ち取ったセバスチャン・ベッテルは次のように述べた。「このような偉大な名前が並ぶのを目にするなんて信じられないよ。書物で見たり読んだりしたことしかない人ばかりなんだから。このスポーツにはたくさんの歴史があり今も続いてる。今夜のようなイベントは今後も続けていかなきゃね。僕はただのレース好きだけど、年を取るにつれて考え方が変わってきた。式典に感謝してる」

F1の歴史で最も多くの成功を手にした7度の絶対王者ミハエル・シューマッハにも栄誉が授けられた。スキー中の事故によって麻痺・言語及び記憶障害を負ったとされる皇帝に代わり、長年マネージャーを務めているザビーネ・ケームが賞を受賞した。

「本来であればマイケルがここにいるべきですし、この場に出たがったであろう事は明らかです。彼はこの部屋に掲げられた全てのドライバーに対して常に最高の敬意を払っていました。何がマイケルを特別な存在にしたのか?彼を大成功に導いだのは何だったのか?その理由はこの部屋にいる皆さんと同様、このスポーツへの愛と情熱でした」

シューマッハの代わりに受賞したサビーネ・ケーム
© FIA / シューマッハに代わり賞を受け取ったザビーネ・ケーム

フェラーリ黄金期を共にしたトッドは、ミハエルは今も戦い続けていると悲しむ。

「ミハエルがここにいないのは寂しいことです。彼は今も戦っており、その代わりにシューマッハ家のマネジメントをしてくれているザビーネが来てくれました。息子のミックにも来てほしかったですが、彼はスペインでテスト中ですし、妻のコリーナはアメリカにいます。ミハエルはモータースポーツ界にとっても私にとっても特別な存在であり友人なのです」

1992年チャンピオンのナイジェル・マンセルは「今日このような場を設けてくれたFIAに感謝したい。特別な夜になったよ。他のすべてのドライバーにもお祝いの言葉を伝えたい。彼らはみな本当に驚異的だよ」と楽しげな表情をみせた。

1996年に父グラハムの足跡をたどって王者に輝いたデイモン・ヒルは自分がこのような栄誉を受けるのは信じられないと語った。「驚くべき名誉だよ。マリオ・アンドレッティやナイジェル・マンセル、アラン・プロストやジャッキー・スチュワートと肩を並べるなんて信じられない事さ。殿堂を授与してくれたFIAに感謝してるし、僕を含めたすべてのドライバーにおめでとうを言いたい」