フェラーリ、ベッテルの無実を立証する「決定的証拠」を公聴会に提出
スクーデリア・フェラーリは、セバスチャン・ベッテルに対するペナルティ撤回に向けて、その無実を立証する「決定的な証拠」を集めたとしている。
前戦カナダGPでの5秒ペナルティに対して不服を唱えたマラネロは、今週月曜にFIA国際自動車連盟に対して再審査を請求。裁定を覆すべく新たな証拠を以て、F1フランスGP初日金曜1回目のフリー走行終了後の現地14時15分より開催される公聴会に臨む。
具体的にどのような証拠が提出されるのかについては明らかとなっていないが、GPSやテレメトリ等のデータ及びベッテルの証言が含まれているとみられる。
ある情報筋によると、ベッテルがコースに復帰した際、後続のルイス・ハミルトンはベッテルを時速75km上回る速度で走行していたとされ、「危険行為」としたスチュワードの裁定を覆すのは困難との見方がパドックには広がっている。
だが、フェラーリのスポーツディレクターを務めるローラン・メキーズは、新たな証拠はベッテルの無実を証明するに決定的な意味を持っていると主張する。ローラン・メキーズは昨年まで、FIAのセキュリティ・ディレクターを務めていた人物で、当時レースディレクターであった故チャーリー・ホワイティングと共に、グランプリを舞台裏で支えてきた。
「まず強調しておきたいのは、我々はスチュワードの仕事を尊重しているということだ。非常に難しい仕事だということは分かっている。複雑な世界であり人種も様々だから、我々は彼らが達成しようとしていることを全面的に支持している」
「我々はグランプリを終え、新しい証拠を集めてこれを検証した。その結果、セバスチャンがいかなる規制にも違反していないことを立証する上で、極めて決定的と思われる証拠を手にしたため、FIAに再審理を要求した」
ただしメキーズは、その証拠にベッテルの無実を証明する価値があると主張する一方で、裁定を覆せるかどうかについては確固たる自信を持ち合わせていないようだ。