2010年代のスクーデリア・フェラーリのF1マシン

新車発表直前特集:2010年代のフェラーリ歴代F1マシンを振り返る

  • Published: / Updated:

いよいよ本日2月11日、日本時間26時30分より、スクーデリア・フェラーリの2020年型F1マシンが世界初公開を迎える。イベント会場はレッジョ・エミリア市にあるロモロ・ヴァリ市営劇場。フェラーリの本拠地マラネッロから車で30分程の距離にあり、既に会場にはマシンが持ち込まれている。

イタリア紙Corriere Della Seraが10日に報じたところによると、社内コードネーム「671」として開発中の新車は、昨年に引き続き軽量化のためにツヤ消し塗装が施されるものの、色味に関してはやや濃いめの赤色へと変更され、1980年前後のマシンデザインを意識したものとなるようだ。

新車発表をより一層楽しむために、2010年代のF1世界選手権に投入されてきたスクーデリアの歴代F1マシンとその成績を、駆け足で振り返ってみたいと思う。

2010年「F10」/ 選手権3位

スクーデリア・フェラーリが2010年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー「フェラーリ・F10」

シャシー F10
エンジン フェラーリ Tipo056
ドライバー 2位:フェルナンド・アロンソ
6位:フェリペ・マッサ
コンストラクター 3位、396点
優勝 5回
表彰台 15回
ポールポジション 2回
1-2フィニッシュ 2回
フロントロー 0回
リタイヤ 3回

社内コードナンバー「661」。サンタンデールのロゴが懐かしい。今とは異なる2.4リッターV型8気筒エンジン「フェラーリTipo056」を搭載。ルノーから移籍してきたフェルナンド・アロンソは、チームメイトのフェリペ・マッサを全く寄せ付けぬ速さを見せつけ、ポイントリーダーとして最終アブダビに挑むも、4点差でセバスチャン・ベッテルにタイトルを許した。

2011年「150°Italia」/ 選手権3位

スクーデリア・フェラーリが2015年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー「フェラーリ・SF15-T」

シャシー 150°Italia
エンジン フェラーリ Tipo056
ドライバー 4位:フェルナンド・アロンソ
6位:フェリペ・マッサ
コンストラクター 3位、375点
優勝 1回
表彰台 10回
ポールポジション 0回
1-2フィニッシュ 0回
フロントロー 0回
リタイヤ 4回

雪辱に燃えた2011年。フェラーリはタイトル最有力候補としてシーズンに挑むも、優勝は英国GPのみ。レッドブル・レーシングとマクラーレンに引き離され、期待はずれのコンストラクター3位に終わった。

2012年「F2012」/ 選手権2位

スクーデリア・フェラーリが2012年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー「フェラーリ・F2012」

シャシー 150°Italia
エンジン フェラーリ Tipo056
ドライバー 2位:フェルナンド・アロンソ
7位:フェリペ・マッサ
コンストラクター 2位、400点
優勝 3回
表彰台 15回
ポールポジション 2回
1-2フィニッシュ 0回
フロントロー 0回
リタイヤ 3回

外観に大きな批判が集まった段差ノーズが懐かしいF2012。フェラーリが元ブリジストンのタイヤエンジニアである浜島裕英氏を起用したのもこの年。フロントサスペンションをプッシュロッドからプルロッドに切り換えた点も大きな話題となった。アロンソは再びドライバーズランキング2位にカムバック。7位と振るわぬフェリペ・マッサの交代説が飛び交った。

2013年「F138」/ 選手権3位

スクーデリア・フェラーリが2013年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー「フェラーリ・F138」

シャシー F138
エンジン フェラーリ Tipo056
ドライバー 2位:フェルナンド・アロンソ
8位:フェリペ・マッサ
コンストラクター 3位、354点
優勝 2回
表彰台 10回
ポールポジション 0回
1-2フィニッシュ 0回
フロントロー 0回
リタイヤ 3回

エンジンレギュレーションの節目となったこの年、スクーデリアはV8エンジン最後のシーズンという事で、シャシー名を「F138」(2013年、V8)とした。現行規約最後の故にマラネッロはF138への開発リソースを大きく絞ったものの、アロンソが2勝を含む計9度の表彰台を獲得して健闘した。

2014年「F14 T」/ 選手権4位

スクーデリア・フェラーリが2014年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー「フェラーリ・F14 T」

シャシー F14 T
エンジン フェラーリ 059/3
ドライバー 6位:フェルナンド・アロンソ
12位:キミ・ライコネン
コンストラクター 4位、216点
優勝 0回
表彰台 2回
ポールポジション 0回
1-2フィニッシュ 0回
フロントロー 0回
リタイヤ 3回

そして幕を開けた1.6リッターV6ハイブリッド・ターボエンジン時代。フェリペ・マッサの代わりにキミ・ライコネンがカムバックするも、決勝最高位2位と勝利はなく、コンストラクター4位に終わり、2010年代で最悪のシーズンとなった。結果、アロンソはこの年を以てマラネッロを離れる。

2015年「SF15-T」/ 選手権2位

スクーデリア・フェラーリが2015年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー「フェラーリ・SF15-T」

シャシー SF15-T
エンジン フェラーリ 059/4
ドライバー 3位:セバスチャン・ベッテル
4位:キミ・ライコネン
コンストラクター 2位、428点
優勝 3回
表彰台 16回
ポールポジション 1回
1-2フィニッシュ 0回
フロントロー 0回
リタイヤ 7回

アロンソがマクラーレン・ホンダへと移籍し、セバスチャン・ベッテルが加わった2015年。スペイン人王者にとっては皮肉にも、この年はワーストシーズンの前年から一転、ベッテルがいきなり3勝を挙げて、表彰台獲得率68%を記録し、安定したパフォーマンスを残した。シンガポールGPではフェラーリとして2012年以来となるポール・トゥ・ウィンを達成するなど、逆襲の狼煙を上げた。

2016年「SF16-H」/ 選手権3位

スクーデリア・フェラーリが2016年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー「フェラーリ・SF16-H」

シャシー SF16-H
エンジン フェラーリ 061
ドライバー 4位:セバスチャン・ベッテル
6位:キミ・ライコネン
コンストラクター 3位、398点
優勝 0回
表彰台 11回
ポールポジション 0回
1-2フィニッシュ 0回
フロントロー 0回
リタイヤ 7回

タイトル争いが期待された2016年。出だしは悪くなかったが、レッドブルが開発競争で着実に成果を挙げた事で相対的なパフォーマンスが低下。ジェームス・アリソンが途中離脱した事も響き、優勝すら叶わずシーズンを終えた。

2017年「SF70H」/ 選手権2位

スクーデリア・フェラーリが2017年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー「フェラーリ・SF70H」

シャシー SF70H
エンジン フェラーリ 062
ドライバー 2位:セバスチャン・ベッテル
4位:キミ・ライコネン
コンストラクター 2位、522点
優勝 5回
表彰台 20回
ポールポジション 5回
1-2フィニッシュ 2回
フロントロー 3回
リタイヤ 4回

優勝5回、フロントロー独占3回、1-2フィニッシュ2回と、チームとして最も安定的に好成績を挙げたのが2017年。だが、シーズン終盤の信頼性不足を理由とするリタイヤの多発が、チャンピオンシップの行方を分けた。

2018年「SF71H」/ 選手権2位

スクーデリア・フェラーリが2018年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー「フェラーリ・SF71H」

シャシー SF71H
エンジン フェラーリ 062 EVO
ドライバー 2位:セバスチャン・ベッテル
3位:キミ・ライコネン
コンストラクター 2位、571点
優勝 6回
表彰台 24回
ポールポジション 6回
1-2フィニッシュ 0回
フロントロー 3回
リタイヤ 5回

ベッテル=ライコネンで挑んだ3年目。プレシーズンテストでは最速をマークし、開幕2連勝を達成するなど、前半戦は絶対王者メルセデスを抑える活躍を示したが、中盤以降はチーム・ドライバー双方のミスによって自滅するシーンが目立ち、アップデートの投入によって逆に失速するなど、自らチャンスを棒に振った。

2019年「SF90」/ 選手権2位

スクーデリア・フェラーリの2019年型F1マシンsf90

シャシー SF90
エンジン フェラーリ 064
ドライバー 5位:セバスチャン・ベッテル
4位:シャルル・ルクレール
コンストラクター 2位、504点
優勝 3回
表彰台 19回
ポールポジション 9回
1-2フィニッシュ 1回
フロントロー 4回
リタイヤ 6回

シャルル・ルクレールを迎えての初シーズン。チーム代表もマウリツィオ・アリバベーネからマッティア・ビノットへと代わった。この年もバルセロナテストでトップタイムを連発するも、蓋を開ければ開幕戦で4-5フィニッシュ。原因不明のママにシーズンは過ぎ去っていったが、ベルギーでの後半戦開始と同時に一気にブーストを上げ、メキシコまでの6戦連続でポールポジションを獲得し、これを結果につなげた。だが、アメリカGPでの燃料流量不正疑惑以降はブラジルでの同士討ちもあり振わず、またもタイトルには手が届かなかった。