アルピーヌA522のコックピットに座るフェルナンド・アロンソ、2022年5月20日F1スペインGP
Courtesy Of Alpine Racing

フェルナンド・アロンソ、スチュワードを「無能」と辛辣批判…マシ後任のヴィティヒは「知識不足」

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アルピーヌF1チームのフェルナンド・アロンソはマイアミGPのスチュワードを「無能」呼ばわりして、プロフェッショナリズムの欠如を辛辣に批判すると共に、ニールス・ヴィティヒを含む新レースコントロール体制は機能していないと指摘した。

アロンソはマイアミでのレース後、コース走行によってアドバンテージを得たとして5秒ペナルティを科されポイント圏外に転落した。アルピーヌはアロンソが自らアクセルを緩めてゲインを返したと主張したが、スチュワードが当事者から聴取を行う事はなかった。

第6戦スペインGPを前に一件について問われたアロンソは「不公平だった。と言うか本当にアンフェアだった」とした上で「スチュワードが兎に角、無能だった」と続けた。

「マイアミでの彼らはプロフェッショナルとは言えなかった。コーナーをカットしたため、そのラップの最中にタイムを戻したけど、ちょうどコーナーをカットした直後がセクタータイムの計測地点だったから、彼らはタイミングモニターで(最速を示す)ピンク色を目にしたんだ。それで何の確証も得ずに決断した」

「だからレースを終えて僕らはあらゆる証拠とラップタイムを控えて彼らの元に行ったんだけど、既に部屋にすらおらず、荷造りしていたんだ」

「僕らは全てのデータを見せた。そうしたら5分待ってくれって言うんだ。もはやどうしようもないって事に気づいたんだろうね。既にペナルティを適用した後だったんだろう。どうやって文書を修正するのか知らなかったんだ」

「あれは本当に酷かった。もう終わったことではあるけど、あれはF1で起きちゃならない事だった。プロフェッショナリズムと、今のF1のスタンダードから考えるとね」

FIAは今年、レースの審判体制を改善すべく、レースディレクターの交代を含めて様々な改革を打ち出した。だがアロンソに言わせれば、昨シーズンと比べて何も改善してはいない。

開幕5戦ではニールス・ヴィティヒがF1レースディレクターを務めたが、アロンソはマイケル・マシの後任を知識不足だと批判した。

昨年と比較して改善されたと思うか?と問われたアロンソは「いいや」と述べ、「まだまだ改善が必要だって事を証明するような出来事が既に2つほどあった」と説明した。

「レースディレクターになる以前に、あるいはレースをモニターする前に、レースについてある程度の知識を持っている事が必要なのに、これまでのところはそうじゃなかった」

「今回から新しくレースディレクターを務める(エドゥアルド)フレイタスは、WECを含む様々なトップカテゴリーで経験を積んでいるから、それだけで状況は改善されると思うけど、彼はそうじゃなかった」

「マイアミではカルロス(サインツ)とエステバン(オコン)が事故に遭った。バリアとタイヤとTecProを用意するよう勧めたのに誰も何もしなかった。つまり、レースに関する知識がないと話し合うのも難しいんだ」

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