ポール・トゥ・ウインを果たしてガッツポーズを取るフェラーリのミハエル・シューマッハ、2001年のF1スペインGPにて
Courtesy Of Ferrari S.p.A.

F1、1996年の雨のスペインGPを無料配信…神がかったシューマッハ

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F1はカタロニア・サーキットで開催された1996年のスペインGP決勝レースを、4月15日(水)協定世界時18時、日本時間27時から公式サイトやYouTubeチャンネルを通してストリーミング配信する。

雨のバルセロナで勝利を飾ったのはミハエル・シューマッハだった。クラッシュやスピンが多発し20台中14台がリタイヤに終わったレースで皇帝は、神がかったドライビングでフェラーリでの初優勝を挙げ「レイン・マスター」と称賛された。

これはシューマッハのキャリア通算91勝の中でも、特に特別な勝利だと高く評価されている。

その理由の1つは、この年のフェラーリF310のパフォーマンス不足だ。ドライコンディションで行われた予選では、デイモン・ヒルがチームメイトのジャック・ビルヌーブに0.434秒差をつけポールポジションを獲得。3番手のシューマッハは1秒近くも引き離され、ウィリアムズがフェラーリを圧倒していた。

だが、日曜に降った大雨がドライバーの真の実力を問うた。シューマッハはスタート直後に7番手にまで後退するも、怒涛の反撃を開始。12ラップ目にはトップに立ち、その3周後には2位を走るビルヌーブとのギャップを15秒近くにまで広げてみせた。恐るべき事に、シューマッハはライバルに対して1周あたり平均4秒近くも速いペースで走っていた。

順風満帆ではなかった。シューマッハは、V10エンジンのシリンダー2つを失いミスファイヤーに見舞われていた。だが不屈の精神で挑み、ベネトン・ルノーのジャン・アレジに対して45.302秒という大差をつけて表彰台の頂点に上った。

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