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F1マイアミGP、2019年の初レース開催是非を問う定例会議が延期に…地元住民からの反発

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正式決定間近とみられていたF1マイアミGPに遅れが生じている。延長オプション分を含めると20年間にも及ぶ大型契約の締結に向けて、マイアミ市委員会はその是非を問う定例会議を7月26日(木)に実施することになっていたが、これが延期された事が明らかとなった。

プロセス遅延の原因は地元の反対派にある。地元マイアミ・ヘラルドによれば、レース開催に際して生じる騒音問題や、道路の閉鎖や渋滞などについて、地元住民らが懸念を示しているという。また、住民グループの弁護士を務めるサム・ダブビンは先月、当局に対してF1との交渉を中止するよう書簡で要請している。

グランプリ開催の是非を問うための投票が行われる予定であった26日の公開会議は9月以降に延期されるものとみられるが、市政代行官のエミリオ・ゴンザレスは「2019年の初レース計画に変更が生じる事はない」と述べ、正式承認は時間の問題との認識を示した。決定に際しては5名の市議会議員の内4名の賛成票が必要となる。

開催費用に関しては当初マイアミ・ドルフィンズのオーナーを務めるスティーブン・ロスが捻出するものと考えられていたが、地元自治体の負担が発生する事は間違いないとみられている。契約に関する情報は公にされているものの、会債権料などの商業部分に関してはその全てが黒塗りとなっている。なお、地域への経済効果は7億ドル、日本円にして787億円規模に達すると予測されている。

2019年10月に初開催が予定されているマイアミGPは、ビスケーン湾岸部の一般道を使ったストリートサーキットでのレースとなる。NBAのマイアミ・ヒートの本拠地アメリカン・エアラインズ・アリーナの外周をまわり、埋立地との間に架けられた橋を用いるコースは、バクー市街地コースのような超ロングストレートを持ち、エンジンパワー要求の激しいレイアウトが検討されている。

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