アロンソのデイトナ24時間参戦に好意的な反応を示す現役F1ドライバー達「僕もいつかは出てみたい」
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フェルナンド・アロンソがデイトナ24時間レースに参戦することに、現役のF1ドライバー達は好意的な反応を示している。マクラーレン残留発表の直後、2度のF1タイトルに輝いたアロンソは2018年1月に行われる”世界三大耐久レース”の1つに参加する事を表明した。
デイトナ24時間は、ル・マン、スパ・フランコルシャンと並び耐久レースの世界最高峰に位置づけられている。アロンソはマクラーレンのCEOを務めるザク・ブラウン率いるユナイテッド・オートスポーツから参戦する。4輪全てがむき出しのフォーミュラカーではなく、市販車のような所謂”箱車”でのレースはアロンソにとって初体験。世界三大レースに数えられる”ル・マン24時間レース”制覇への第一歩だと考えられている。
将来の参戦を否定しないペレスとガスリー
セルジオ・ペレスの兄アントニオはデイトナでのレース経験を持つレーシングドライバーだ。兄の勇姿を見るために、ペレスは昨年のデイトナ24時間を現地観戦している。ペレスは、将来のいずれかの時点で自身も参戦してみたいとの想いを持っていると打ち明けた。
「いい経験になるんじゃないかな。フェルナンドがインディや何かで色んなチャレンジを求めてるのは明らかだしね。多分ルマンを見据えての参戦でしょ?素晴らしい事だと思うな。どこかの時点で(ドライバーなら誰もが)やってみたいと思うレースの1つだしね。僕もいつかは…って思ってるんだ」
今年のマレーシアGPでF1デビューを果たしたばかりのピエール・ガスリーは、現時点ではF1が唯一の目標だと語りながらも、ペレス同様将来の参戦は除外しない。
「僕にとってはF1が唯一の目標だし、今まさにそれにワクワクしてるから個人的にはその選択肢はないんだ。でも僕はまだ21歳だし先のことは分からないよ。フェルナンドはアメリカチックなところがあるから、彼が満足してるなら良い経験になるんじゃないかな」
F1以外に興味なし?フェルスタッペンとボッタス
レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、F1に留まることが第一優先だとしながらも、参戦するのであれば父ヨスと出場したいと語る。ヨス・フェルスタッペンは2008年にル・マン・シリーズに参戦、5戦中4勝を記録してLMP2クラスの年間チャンピオンを獲得しており、スポーツカーレースを経験している。
「F1にできるだけ長く留まるのがプライオリティなんだけど、もし気に入ればやってみたいと思うだろうね。でもやるなら父さんとタッグを組んでやってみたいな」
F1愛にあふれる真面目なバルテリ・ボッタスは、自身はF1以外のカテゴリでのレースは眼中にないとしながらも、アロンソのデイトナ参戦を肯定する。
「他のカテゴリでレースをするなんてそんなに考えたことがないんだ。最高のマシンでトップレベルのドライバー達と競い合うF1でのレースを愛しているからね。今はF1に集中してるし他の事は考えられないよ。でも、フェルナンドが自分でやりたいと思ってやるんだったら言うまでもなく良いことさ」
ザウバーのパスカル・ウェーレインは、アロンソが出るのであれば来年のレースを見てるつもりと語り、如何にも第三者的なナチュラルな反応を示している。
「今まで見たことはないんだけど、デイトナについては良い話しか聞いたことがないから、(アロンソが出る)来年のレースは見てみるつもりだよ」
他カテゴリへの参戦欲求はドライバーの根源的気質、とベッテル
4度F1の頂点を極めたセバスチャン・ベッテルもアロンソの意思に理解を示している。F1ドライバーが他のカテゴリに同時参戦するのが一般的であった80年代以前を引き合いに出し、複数のレースに出てみたいと思うのはレーシングドライバーとしての根源的な欲求だと述べた。
「上手くいくと良いよね。どういうマシンがデイトナで走るのかよく知らないんだけど、GT3とかLMP2なのかな。多分20年より昔のことだと思うけど、当時のドライバーは別のマシンで色んなレースをしてたよね。いつもとは違うマシンに乗り、普段馴染みない人やメカニック達と協力してマシンのセットアップをしてたんだ。まぁ一番違うのはドライブの仕方だけどさ」
「今のスポーツは極めて高度なプロフェッショナルな領域にあるから、他の事に挑戦するような時間は殆ど取れない。でも、F1で戦ってると言ったって僕らはレースドライバーだから、色んなマシンに乗るってアイデアはかなり魅力的だと思うよ」
「近年のF1ドライバーは書類仕事やら何やらで忙しいけど、生のレースって事を考えれば別の車でレースをするのは凄く良いことだし、そうしない理由はないよね」