ピットストップの練習に取り組むザウバーのピットクルー、2024年3月23日F1オーストラリアGP
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

F1オーストラリアGP 2024 決勝:ペナ適用後のグリッドとタイヤ戦略、天気

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日本時間3月24日(日)13時にスタートを迎える2024年シーズンのF1第3戦オーストラリアGPのスターティング・グリッドが発表された。予選結果からの変動および、予想されるタイヤ戦略、天気を見ていこう。

2024年F1サウジアラビアGP決勝グリッド

ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)に対する走行妨害で予選3番手のセルジオ・ペレス(レッドブル)が3グリッド降格ペナルティを受け、また、周冠宇(ザウバー)がピットレーンスタートとなる事から、予選結果とグリッドに相違が生じた。

ポールポジションに着くのはマックス・フェルスタッペン。最前列2番グリッドにはカルロス・サインツ(フェラーリ)が並ぶ。

角田裕毅(RB)は入賞圏内8番グリッドに着く。隣の7番グリッドに着くのはジョージ・ラッセル(メルセデス)だ。

以下は暫定のスターティンググリッド。決勝直前に発表される正式版との差異が発生した場合は更新される。予選順位との変動値を合わせて記す。

Pos No Driver Team Qualifying
1 1 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1(-)
2 55 C.サインツ フェラーリ 2(-)
3 4 L.ノリス マクラーレン・メルセデス 4(+1)
4 16 C.ルクレール フェラーリ 5(+1)
5 81 O.ピアストリ マクラーレン・メルセデス 6(+1)
6 11 S.ペレス レッドブル・ホンダRBPT 3(-3)
7 63 G.ラッセル メルセデス 7(-)
8 22 角田裕毅 RB ホンダRBPT 8(-)
9 18 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス 9(-)
10 14 F.アロンソ アストンマーチン・メルセデス 10(-)
11 44 L.ハミルトン メルセデス 11(-)
12 23 A.アルボン ウィリアムズ・メルセデス 12(-)
13 77 V.ボッタス ザウバー・フェラーリ 13(-)
14 20 K.マグヌッセン ハース・フェラーリ 14(-)
15 31 E.オコン アルピーヌ・ルノー 15(-)
16 27 N.ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 16(-)
17 10 P.ガスリー アルピーヌ・ルノー 17(-)
18 3 D.リカルド RB ホンダRBPT 18(-)
PL 24 周冠宇 ザウバー・フェラーリ 19(-)

決勝レースはDAZNフジテレビNEXTで完全生配信・生中継される。

想定されるタイヤ戦略と天気

今年はマルチストップを促すために昨年よりも1段柔らかいC3~C5コンパウンドが持ち込まれた。

FP3では初日2回のセッション同様、最も固いハード(C3)タイヤは殆ど使われず、アストンマーチン(2セット)、マクラーレン(2セット)、ザウバー(1セット)がスクラブを行ったのみだった。

故に、走行データが一切ないため未知数であるものの、決勝レースのメインタイヤがハードになる事は間違いない。実際、ザウバー以外の全てのチームはハード2セットとミディアム1セットを温存している。

ピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラによると、理論上最も速いタイヤ戦略はミディアム、ハード、ハードの組み合わせで、「2ストップレースになる可能性が高い」と言う。

多くがミディアムを履いてグリッドに着くものと思われるが、中には中間スティントにこのコンパウンドを使用するチームもあるだろう。注目ポイントは、ソフトを履いてロケットスタートを狙う者がいるのかどうか、といったところだろうか。

ミディアムスタートの場合、15周目あたりに最初のピットストップ・ウインドウが開くと予想される。

アルバート・パーク・サーキットのメインストレートを走行するシャルル・ルクレール(フェラーリ SF-24)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング RB20)、2024年3月23日F1オーストラリアGP FP3Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

アルバート・パーク・サーキットのメインストレートを走行するシャルル・ルクレール(フェラーリ SF-24)とマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング RB20)、2024年3月23日F1オーストラリアGP FP3

アルバート・パーク・サーキットは伝統的に、特に左側のタイヤのグレイニングが大きな問題となる。他のコースとは異なりここは、ラバーが載って路面状況が改善されても、グレイニングはあまり解消されない。

2022年のレイアウト変更を経てなお、このコースはオーバーテイクが困難な部類に入る。グレイニングが問題となった場合、アンダーカットを如何に駆使するかがポジションを上げる上での大きなポイントとなり得る。

降水確率は20%と、概ねドライコンディションが期待できる予報だが、この時期のメルボルンの天気は移ろいやすいため油断はできない。

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