F1アブダビGP、赤旗違反疑惑のハミルトンに対する裁定を発表

予選を終えてインタビューに向けた準備をするルイス・ハミルトン(メルセデス)、2022年10月1日F1シンガポールGPCourtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

元F1ドライバーのヴィタントニオ・リウッツィら4名から成るF1アブダビGPのスチュワードは19日(土)のFP3での赤旗違反疑惑を経て、ルイス・ハミルトン(メルセデス)にお咎めなしの裁定を下した。

ピエール・ガスリー(アルファタウリ)の10号車AT03からのデブリ脱落に伴って赤旗が振られた際、ハミルトンが自身とハースの2台を追い抜いたとランド・ノリス(マクラーレン)が無線で報告を入れた。

追い抜きがあった際のハミルトンの車速は288km/h、マグヌッセンの方は126km/hで、速度差は162km/hに達していた。

これを受けスチュワードは、十分な減速をしなかった疑いがあるとして、セッション後にハミルトン本人とチーム代表者からの聴取、並びにポジショニング/マーシャリングシステムのデータ、テレメトリー、チーム無線、車載映像の確認を実施した。

スチュワードは、赤旗の最中にハミルトンが20号車(ケビン・マグヌッセン)を追い抜いた事に「議論の余地はない」とした。

計測ラップ中だったハミルトンは、赤旗提示後すぐにスロットルを戻し、ブレーキをかけ、後続車の有無をミラーで確認したと説明。その際にマグヌッセンを追い越してしまったと認めた。

スチュワードはテレメトリデータを調査し、ハミルトンが赤旗提示直後にスロットルを完全に戻し、ブレーキをかけていた事を確認した。そして「レッドシグナルが点灯した時点で、直ちに安全な方法で減速し、レギュレーションを遵守するためにあらゆる合理的な行動をとった」と結論付けた。

スチュワードはまた、2021年のオランダGPで発生したマックス・フェルスタッペンに関連する前例を引き合いに出し、同様の状況下でお咎めなしの決定が下された事に触れた。

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