2年前の一言が…”フェルスタッペン・リンク”へのサーキット名称変更を交渉へ「明日、ボスに電話するよ!」
2年前に口にした冗談を現実にすべく、2023年のF1オーストリアGPで大会5勝目を飾ったマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、レッドブル・リンクの名称変更を経営陣に持ちかける予定だと語った。
かつてA1リンクと呼ばれていたシュピールベルクのサーキットで4勝目を挙げた2年前、オランダ人ドライバーは「もしここで5勝したら、フェルスタッペン・リンクに変えてくれないかってディートリッヒ(マテシッツ)に頼んでみるよ」とジョークを飛ばした。
昨年はシャルル・ルクレール(フェラーリ)に敗れたものの、2023年大会では土曜のスプリントと日曜の本戦の両レースを制し、更にはリスクを懸念するチームを説き伏せファステストラップを記録。満額34ポイントを手にした。
5勝目を経て、チームのインタビューに応えたフェルスタッペンは「これから上の人達と話さなきゃね!どうなるかな。明日、一人ひとりに電話するよ!」と述べ、隣りにいた僚友セルジオ・ペレスの笑いを誘った。
残念ながら、レッドブルの共同創業者であるディートリッヒ・マテシッツは昨年秋に他界した。交渉相手は企業プロジェクト・新規投資部門CEOを務めるオリバー・ミンツラフら新たな経営陣だろうか。
1969年の開業以来、シュピールベルクのサーキットは度々、その名を変えてきた。
当初はエステルライヒリンクと呼ばれていたが、1997年の改修を経てA1リンクに改称。その後、2004年にマテシッツが買収し、2008年からの大規模改修を経て2010年にレッドブル・リンクへと改められた。
マテシッツは2014年に11年ぶりのF1グランプリ復活を実現させたが、当時はメルセデスが支配的な強さを誇っており、レッドブル・レーシングの勝利までには4年を要した。
フェルスタッペンは2018年に初めてレッドブル・リンクを制すると、翌年に2連覇を達成。母国オランダから飛行機で1時間程度の距離とあって、グランプリには毎年、大勢のフェルスタッペンのファンが押し寄せ、会場はオレンジ一色に染まる。