FIAフォーミュラ・リージョナル規格の童夢F111-3走行シーン

価格1,250万円…童夢、フォーミュラ・リージョナル規格マシン「F111/3」の受注を開始

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株式会社童夢(滋賀県米原市)が、FIAフォーミュラ・リージョナル規格車両「童夢F111/3」の受注を開始した。価格は日本円にして約1,250万円程度、2020デリバリー車両は16台が予定されている。

童夢「F111/3」は、2014年のFIA-F4規格車両「F110」から5年ぶりとなる新型モデル。FIAが今後導入を検討している人間工学優先のデザインが先行導入され、居住性や操縦性の向上が図られた。また、高温多湿である日本のレース環境を念頭に置いたパワーユニットの冷却性能や整備性が確保されている。

FIAフォーミュラ・リージョナル規格の童夢F111-3の全体像

カーボンファイバー(CFRP)製のモノコックは、高剛性及び軽量に加えて、コックピット保護装置「ヘイロー」が装着されるなど、FIAの定める高い安全性を兼ね備えている。ボディワークも全てCFRP製で、徹底した構造解析と空力特性の追求により、レギュレーションで定められた最低重量670kgをクリアしつつも、高度なハンドリング性能を実現した。

搭載されるエンジンは、最高出力270馬力を誇る1750cc直列4気筒インタークーラー付きターボ。ギヤボックスは、6速バドルシフト付きが用意される。

フォーミュラ・リージョナル(FR)は、FIA国際自動車連盟が管轄する規格で、最新の安全基準に準拠しつつ、近年高騰していた車両価格の制限(キャッププライス化)と、車両開発コストを抑制するためのワンメイク化を理念として、ステップボードカテゴリーとして重要な役割を果たしてきた従来のF3が分割される形で誕生した。

価格はFIAの承認価格となり、2020年に向けてはシャシーが78,463ユーロ、エンジンが25,500ユーロで、合計103,963ユーロ、日本円にして1,247万5,000円(1ユーロ=120円での暫定価格)が予定されている。正式なレートは後日、FIAが承認を予定している。車両デリバリー第1群は、3月上旬となる見通しだ。

全長 / 全幅 / 全高 4,891mm / 1,850mm / 957mm
ホイールベース 2,950mm
トレッド 1,540mm / 1,414mm
シャシー ハロ付カーボン&アルミハニカムモノコック
フロント及びサイドアンチイントリュージョンパネル
ボディー クーリングルーバー付きカーボンカウル
エアロデバイス 多段フラップ付きフロントウィング(調整式)
フラップ付きリアウイング&ミッドウイング
左右分割式アンダーパネル・リアディフューザー
重量 650kg(ドライバー及びバラスト含む最低重量)
ギアボックス SADEV製6速パドルシフト+機械式LSD装備
サスペンション前/後 ダブルウィッシュボーン(インボードタイプ)
コイルスプリング+アンチロールバー
ダンパー 2WAYテレスコピック式
ステアリング マルチディスプレイ付きステアリングホイール・ラック&ピニオン式
データロギングシステム
&センサー
加速度・前輪車輪速度・舵角・前後ブレーキ圧力
ラップタイマー/トリガー・ギアポジション・各ダンパートラベル
エンジン 水冷直列4気筒インタークーラーターボ
排気量1750cc・最大出力270hp
排気系 JAF公認触媒付き
燃料タンク FIA APPROVED FT5-1999 容量60ℓ
消火器 FIA APPROVED 自動消火器
その他安全装備 フロントストラクチャ・サイドストラクチャ・リアストラクチャ
FIA公認6点式シートハーネス・エクストラダブルシート・ヘッドレスト・ニーレスト・サイドミラー
FIA公認6KJテザー(前後8本)・FIA公認レインライト
ホイール前/後 脱落防止機構付きセンターロック・13x10J / 13x12J
エンケイ製アルミホイール
タイヤ フロント240-13” リア280-13”
ブレーキ前後 ADVICS製4POT対向キャリパー&ベンチレーテッドディスクフローティングタイプ