地元出身のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)を応援するオランダのファン、2021年9月5日にザントフォールト・サーキットで開催されたF1オランダGPにて
Courtesy Of Alfa Romeo Racing

F1オランダGP、観客動員でコロナ感染は拡大した? マスク未着用でフェルスタッペン応援団熱狂

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が猛威を振るう中、地元出身のマックス・フェルスタッペンのポール・トゥ・ウインに会場全体が熱狂したザントフォールト・サーキットでのF1オランダGPの週末(9月3~5日)には、1日最大6万5,000人ものファンが会場に詰めかけ、マスク未着用で大声援を送った。

オランダ政府は開幕を3週間後に控えた8月13日、ワクチン接種率の上昇及び、入院患者数や集中治療室利用者数が今後増加する可能性が低下している等として、ソーシャルディスタンス確保などの感染拡大防止措置を段階的に解除する計画を発表。これにより大規模イベントの開催が容認され、36年ぶりのF1オランダGPが実現した。

F1、ロードレース世界選手権(MotoGP)、FIA世界耐久選手権(WEC)、世界ラリー選手権(WRC)、FIM世界耐久選手権の5つのワールドチャンピオンシップが全て中止を余儀なくされた日本から見れば、その光景は羨ましくもあり、また恐ろしくもある程に密、密、密の”コロナ以前”であったが、オランダGPの開催で流行は拡大したのだろうか?

オレンジ色の衣服に身を包むマックス・フェルスタッペン応援団”オレンジ・アミー”、2021年9月5日F1オランダGP決勝レースにてCourtesy Of Red Bull Content Pool

オレンジ色の衣服に身を包むマックス・フェルスタッペン応援団”オレンジ・アミー”、2021年9月5日F1オランダGP決勝レースにて

現地の公衆衛生局はイベント後の初期調査を終えて、F1オランダGPの参加者の内の少なくとも88名からコロナウイルスの陽性反応が確認されたと発表した。なお、その内の半数は週末以前の段階でウイルスに感染した可能性が高いと言う。

現地観戦者は予防接種を受けた上でPCR検査での陰性を証明(24時間以内)するか、最近コロナに感染した事を証明した者に限られていた。証明には”コロナチェック・アプリ”の使用が義務付けられた。

当局の発表によると(9月13日現在)オランダではこれまでに約2,330万回のワクチン投与が行われ、2回の接種を完了した18歳以上の割合は81.7%に達している。なお政府CIOポータルによると日本では9月17日現在、2回の接種を終えた人の割合は47.59%に留まっている。

自覚症状のない感染者は検査を受けていない可能性があり、また陽性反応が出ても報告を怠っている観客がいる可能性がある事から、実際の感染者数はより多い可能性があるものの、公衆衛生局は初期の報告として「大流行には至っていない」と結論づけている。

なお1日あたり最大10万6,000人の観客を動員して行われたシルバーストン・サーキットでのF1イギリスGPではイベント後に585件の症例が確認され、うち242件はイベント開催中に感染した可能性が高いと報告されている

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