カートをドライブするルカ・コルベーリ
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コルベーリ、危険行為と乱闘事件について謝罪…”自主的永久追放”を宣言

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ルカ・コルベーリは、イタリア・ロナートで開催されたFIAワールド・カート・ファイナルでの危険行為と乱闘騒ぎについて謝罪すると共に、金輪際モータースポーツ競技に参加しない事を誓った。

10月4日に行われたCIK-FIA世界選手権KZクラスのレース中、コルベーリはライバルのパオロ・イッポリート目掛けてバンパーを投げつけ、挙句の果てにパルクフェルメで乱闘騒ぎを起こした。

この映像は広く世界中に拡散され、2009年のF1ワールドチャンピオン、ジェンソン・バトンは「このバカ野郎に永久追放を望む」と述べ、世界カート選手権のトップを務める元F1ドライバーのフェリペ・マッサは、コルベーリの行為は「許容できるものではない」として、断固足る姿勢で本件に臨む事を誓った。

コルベリは事件の翌月曜日に「モータースポーツ界の皆さんに謝罪したい」との謝罪の声明を発表した。

「なぜこのような不名誉な行為に及んでしまったのか、言い訳の余地は一切ない。僕は15年間に渡るキャリアの中で一度もこうした事件を起こした事はなかった。今後、僕以外を含めてこういった事件を起こす者がいない事を切に願う」

23歳のイタリア人ドライバーは、イベント後にスチュワードに対してライセンスの停止を申し出た事を明かした。

「レース後にスポーツの審判団に呼ばれた。その際、取り返しのつかないミスを犯した事を十分に認識していたのでライセンスを取り上げてほしいと頼んだ。だが国際ルールに定められているように、彼らにその権限はなかった。だから彼らを責めないでほしい。彼らは自分たちができる最善の方法で仕事をしていただけだ」

「こうした理由から、僕は今後の人生において、他の如何なるモータースポーツ競技にも参加しない事を決断した」

動画:コルベーリの危険行為と乱闘

当時15歳だった2012年、コルベーリは現F1ドライバーのジョージ・ラッセルやランス・ストロール、現F2ドライバーのカラム・イロットやダン・ティクタムを打ち倒して、CIK-FIAワールドカップのKF3カテゴリーで優勝しているが、先日のレースはコルベーリとって3年ぶりのKZファイナル戦だった。

「僕の家族は1985年からカートをやっていて、カート競技の良い部分も悪い部分も見てきた。今回のエピソードは、僕らのスポーツの中で最悪のものの一つとして記憶されるだろう。僕としても決して忘れる事はないだろう」とコルベーリは続ける。

「赦しを求めているわけじゃない。僕はそれには値しない。必要とされる罰則を甘んじて受け入れる覚悟だ。例え十分ではなかったとしても、こうして筆を取ったのは、最悪の事をしてしまったとは言え僕がこのスポーツを愛しているからに他ならない」

世界カート選手権を統括する国際自動車連盟(FIA)は同じ日、本件に関する詳細な調査に着手した事を発表した。