トロ・ロッソのチーフレースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズ
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トロロッソ、投入した新パーツが順調に機能も「ポテンシャルを引き出し切れていない」

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4月13日(金)に行われたF1中国GP金曜フリー走行を終えて、スクーデリア・トロロッソのチーフレースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズが、初日のセッションで実施したプログラムの内容と進捗を説明した。

エドルズは、ここ上海に新型パーツを持ち込んだ事を明らかにした上で、それが一定レベルの成果を挙げたと報告した。だが、ロング・ショート双方のパフォーマンスに関しては、マシンのポテンシャルを開放しきれておらず、予選と決勝に向けて改善の余地があると主張した。

2回の練習走行では、直接のライバルであるルノー・ワークスとハースが極めて印象的な速さを発揮、トロロッソ・ホンダの2台は後退を余儀なくされた。ピエール・ガスリーは12番手、ブレンドン・ハートレーは16番手という順位で初日を終え、一度もトップ10圏内に名を連ねる事はなかった。

タイム改善のために夜通しで作業にあたる

ジョナサン・エドルズチーフレースエンジニア

バーレーンでの成功を受けて、マシンのエアロを更に最適化するための方法を持ち込み、FP1で試してみたのだが、マシンに幾つかトラブルを抱えてしまい、慌ただしいセッションになってしまった。ブレンドンのフロントウイングが鳥との激突によって破損した上、フロアにもいくらかダメージを負ってしまったんだ。フロアの交換を強いられた事で、ブレンドンの走行プランは妥協を余儀なくされた。

ピエールの方は計画を消化できた。新しいパーツのテストも順調にいったので、FP2でもこれを投入した。全員が同じ状況であったとは言え、強風の影響でコーナーでの挙動が不安定になり、マシンバランスの分析が非常に難しくなってしまったのは残念だ。

FP2では、予選とロングランのパフォーマンスに焦点を当てた通常のプログラムを完了する事ができた。バランスに関しては幾らか改善できたものの、ショートランとロングランではマシンのポテンシャルを最大限に引き出せなかったように思う。あと少し引き出せるはずだから、今夜その方法を見つけ出すつもりだ。

マシンの冷却テストをしていた最中のセッション終盤に雨が降ってしまったため、十分なデータを収集しきれなかったのが悔しいね。まあそうは言っても、この作業は今週末のためというよりむしろ、より長期的な視点からの理解という面が強いんだけどね。


2018年FIA F1世界選手権 第三戦中国GP 3回目のフリー走行は日本時間4月14日(土)12時から、公式予選は同日15時から上海インターナショナル・サーキットで行われる。現地上海は降水確率55%の雨予報となっており、ウェットコンディションが予想されている。

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