2023 F1カナダGP《予選》結果/概括:大波乱…ヒュルケンが13年ぶりTOP2も降格!フェルスタッペンPP、角田 僅差及ばず

インターミディエイトタイヤを履いてジル・ビルヌーブ・サーキットを走行するニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、2023年6月17日F1カナダGPCourtesy Of Haas

2023年シーズンのFIA-F1世界選手権9戦カナダGP予選が現地6月17日(土)にジル・ビルヌーブ・サーキットで行われ、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)がマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に続く2番手を獲得した。角田裕毅(アルファタウリ)は僅差でQ2進出を逃す16番手に終わった。

FP3に引き続きモントリオールは雨雲に覆われた。ソフトタイヤ勢がインターミディエイト勢を下したQ2を経て、ポールを争うQ3は全車がインターを履いてコースに出たものの、早々に赤旗が振られて僅か3分間で勝敗が決する展開となった。

Courtesy Of Red Bull Content Pool

2位ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、ポールのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位のフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、2023年6月17日F1カナダGP予選

ダブルQ3進出を果たしたマクラーレンのオスカー・ピアストリがターン7の出口でリアを滑らせクラッシュ。7分11秒を残してセッションが中断された。すぐに再開されたものの路面状況が悪化していったため、赤旗前の順位が最終リザルトとなった。

その結果、フェルスタッペンが3戦連続、今季5回目となるポールポジションを獲得した。ヒュルケンベルグが1.244秒遅れの2番手に続き、ウィリアムズでF1デビューを飾った2010年ブラジルGPでのポール獲得以来となる13年ぶりの自力での最前列(2016年オーストリアは2番グリッドだが、ニコ・ロズベルグの降格に伴うものだった)を手にしたかに思われたが、赤旗規定違反により3グリッド降格ペナルティが科された

アレックス・アルボン(ウィリアムズ)がノータイムであったため、ピアストリはクラッシュを喫しながらも9番グリッドを獲得した。

波乱はヒュルケンベルグの2番手に留まらなかった。ポールマシンのレッドブルRB19をドライブしたセルジオ・ペレスは12番手、シャルル・ルクレール(フェラーリ)は11番手でQ2敗退を喫した。

ルクレールの僚友カルロス・サインツはQ3に駒を進めたものの8番手に留まり、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)に対する走行妨害によって3グリッド降格ペナルティが科された

2列目3番手にはフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、4番手にはルイス・ハミルトン(メルセデス)、5番手にはジョージ・ラッセル(メルセデス)が続いた。

チームメイトがQ1敗退を喫した一方、エステバン・オコン(アルピーヌ)は6番手タイムを刻んでランド・ノリス(マクラーレン)を7番手に抑えた。

F1カナダ、角田含む9名召喚

予選Q1:角田敗退、ガスリー激怒

エントリーした全20台で争われる18分間のQ1は気温16℃、路面18℃のウエットコンディションでスタート。ピレリはハード(白色)にC3、ミディアム(黄色)にC4、ソフト(赤色)にC5コンパウンドを持ち込んだが出番はなく、インターミディエイトでの争いとなった。

開始早々に周冠宇(アルファロメオ)がマシンストップ。3分27秒で赤旗が振られたものの、その後、奇跡的に再始動したため自力でピットへと戻った。

更なる降雨が予想される中、各車は一刻も早くコースに出ようとピットレーンでグリーンフラッグを待った。コースは周回を重ねるマシンで混雑し、タイムシートは慌ただしく入れ替わった。

角田裕毅は15番手で突破したヒュルケンベルグに1000分の16秒及ばず、16番手でノックアウトを喫し、ヒュルケンベルグに対する走行妨害でアルファタウリの僚友ニック・デ・フリースは18番手でクルマを降りた。

ピエール・ガスリー(アルピーヌ)はサインツに走行を阻まれ17番手で敗退。激怒した。

ノックアウト

  • 角田裕毅(アルファタウリ)
  • ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
  • ニック・デ・フリース(アルファタウリ)
  • ローガン・サージェント(ウィリアムズ)
  • 周冠宇(アルファロメオ)

予選Q2:アルボン、賭け功奏の最速

5台が脱落し残る15台のマシンが挑んだQ2では、アルボンが唯一、ソフトタイヤを装着してコースイン。賭けに出た。その後、他車もこれに追随した。

中盤に向けて雨粒が路面を濡らし始めた結果、アルボンがトップ通過を果たし、早々にソフトを履いた全車がQ3進出を果たす結果となった。インターながらもアロンソとラッセルがこれに加わった。

トラックリミット違反により黒白旗が振られたルクレールは11番手、ペレスは12番手、母国レースのランス・ストロール(アストンマーチン)は13番手でノックアウトし、オコンに対する走行妨害で3グリッド降格ペナルティを受けた。

フェラーリのタイヤ戦略に不満があったようで、ルクレールは無線で叫び声を上げた。

ノックアウト

  • シャルル・ルクレール(フェラーリ)
  • セルジオ・ペレス(レッドブル)
  • ランス・ストロール(アストンマーチン)
  • ケビン・マグヌッセン(ハース)
  • バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)

2023年F1カナダGP決勝レースは日本時間6月18日(日)27時にフォーメーションラップが開始され、1周4361mのジル・ビルヌーブ・サーキットを70周する事でチャンピオンシップを争う。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2023年F1第9戦カナダGP予選リザルト

Pos No Driver Team Q1 Q2 Q3 Laps
1 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:20.851 1:19.092 1:25.858 26
2 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:22.730 1:20.305 1:27.102 25
3 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:21.481 1:19.776 1:27.286 25
4 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:21.554 1:20.426 1:27.627 26
5 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:21.798 1:20.098 1:27.893 25
6 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:22.114 1:20.406 1:27.945 25
7 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:21.998 1:19.347 1:28.046 26
8 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:22.248 1:19.856 1:29.294 26
9 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:22.190 1:19.659 1:31.349 24
10 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:21.938 1:18.725 24
11 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:21.843 1:20.615 22
12 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:22.151 1:20.959 23
13 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:22.677 1:21.484 20
14 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:22.351 1:21.678 21
15 77 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:22.332 1:21.821 24
16 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダRBPT 1:22.746 11
17 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:22.886 11
18 21 ニック・デ・フリース アルファタウリ・ホンダRBPT 1:23.137 12
19 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 1:23.337 14
20 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:23.342 11

コンディション

天気
気温16℃
路面温度18℃

セッション概要

グランプリ名 F1カナダGP
セッション種別 予選
セッション開始日時

サーキット

名称 ジル・ビルヌーブ・サーキット
設立 1978年
全長 4361m
コーナー数 14
周回方向 時計回り

F1カナダGP特集

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