サージェントを緊急停車に追い込んだウィリアムズFW45のトラブルとは一体何だったのか?
ローガン・サージェント(ウィリアムズ)は前方を行くニック・デ・フリース(アルファタウリ)を上回るペースを刻んでいたものの、ピットウォールから至急クルマを停めるようにとの指示を受け、7周目のターン6でクルマを降りた。
F1カナダGPを終えて車両パフォーマンス部門を率いるデイブ・ロブソンは「オイル漏れが確認されたんだ。パワーユニットに影響を与え始めていたため、リタイヤさせる他になかった」と説明した。
「今夜、クルマを検査して、どこから漏れていたのかを正確に突き止める必要がある。接戦と好結果のチャンスがあっただけに、ローガンにとっては残念なレースになってしまった」
ウィリアムズはメルセデスからパワーユニットの供給を受けており、サージェントは現時点で、ICE(内燃エンジン)を含むエキゾースト以外の各コンポーネントを2基開封している。
チームメイトのアレックス・アルボンが大金星の7位フィニッシュを果たした事が象徴的なように、アップグレードされたFW45はジル・ビルヌーブ・サーキットで高い競争力を発揮したが、持ち込まれたのは1セットのみ。サージェントは旧スペックを使っていたが、それでもクルマの速さに手応えを得ていたという。
早々にパドックに戻る事となったサージェントは「クルマには争えるだけの速さがあり、本当に良いスタートを切ることができた」と振り返った。
「アルファタウリに対してかなりプレッシャーをかける事ができていたし、速さもあったのに、残念ながらトラブルが発生してしまい、即座にクルマを停めるようにとのメッセージを受け、レースを終える事になった」
「フルウエットタイヤを使ったり、ウエット路面で走ったり、ドライ路面でインターミディエイトを使ったりと、今週末は多くを学ぶことができた」
「正直なところ、ドライコンディションでの僕らにはかなりの速さがあったと思う。今日は上手くいかなかったけど、オーストリアに向けて前向きになれる週末だった」
サージェントはデ・フリースと並び、今季8レースを終えて未だ1ポイントも獲得できていない唯一のドライバーだ。
6月18日(日)にジル・ビルヌーブ・サーキットで行われた2023年F1第9戦カナダGP決勝レースでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを果たし、2位にフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、3位表彰台にはルイス・ハミルトン(メルセデス)が続く結果となった。
レッドブル・リンクを舞台とする次戦オーストリアGPは6月30日のフリー走行1で幕を開ける。