チームメンバーと談笑するトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリー、2019年F1ブラジルGP初日フリー走行にて
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トロロッソホンダ、2台揃ってトラブル「明日はきっと舞い戻ってみせる」とガスリー / F1ブラジルGP《初日》

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トロロッソ・ホンダは、11月15日(金)に行われたF1第20戦ブラジルGPの2回目のプラクティスで2台共がメカニカルトラブルに見舞われ、ピエール・ガスリーが12番手、ダニール・クビアトが14番手で初日を終えた。

午前とは異なり、ドライコンディションに恵まれたFP2のセッション終了20分前、ソフトタイヤでのロングランに取り組んでいたガスリーを異変が襲った。ホンダ製パワーユニットを積んだSTR14は白煙を吹き、ガスリーはピットレーン出口付近にマシンを停めた。セッションはバーチャル・セーフティカー(VSC)導入によって事実上の中断となった。

クビアトの方は、チェッカーまで6分を切ったところでターン12を飛び出し、芝生を乗り越えて右リアからタイヤバリアに軽く衝突。その後、車体後方エンジン付近から出火した。セッションは赤旗中断となり、そのまま再開されずに終了した。クビアトがコーナーにアプローチした際、ステアリング上のディスプレイが消灯。その瞬間にリアがロックアップした。

田辺豊治テクニカル・ディレクターは、ガスリーのトラブルの原因が内燃エンジン=ICEにあった事を明らかにすると共に、クビアトのクラッシュは、クルマのシャットダウンによって引き起こされたものだと述べた。詳細な原因は今後調査するとしているが、原因が何であれ、この日2台が搭載していたのは金曜専用エンジンであるため、残りの週末への影響はないという。

チーフレースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズは、予期せぬアクシデントがあったとは言え、2台共にトップ10圏外に沈んだ事について「気温の低さに手こずり、タイヤを作動温度領域に入れ込むのが難しかった。とは言え、明日以降は天気が回復傾向にあり、気温も上がる見通しであるため心配はしていない」と語った。

トロロッソホンダ:F1ブラジルGP初日

ピエール・ガスリーFP2: 12位, FP1: 8位

今朝のウェットの中でのドライブは本当に楽しかった。久しくこういうコンディションで走っていなかったから、今回トロロッソのマシンでのウエットの感触を確認できて良かったよ。でも、明日以降はドライコンディションが続くだろうから、FP1の感触が良かったからと言っても、あまり役には立たないだろうけどね。

FP2では、プライム(ミディアムタイヤ)で良いペースが刻めていたけど、ソフトを履いた時にトラフィックに引っ掛かかってしまい、クリーンラップが得られなかった。6番手から15番手までが僅か0.3秒の中にひしめいていたし、中団は明日も接戦になるだろうね。予選では全てを問題なくまとめ上げる事が重要になるはずだ

FP2の終盤、セッション終了まで後ちょっとのところでエンジンにトラブルが出てしまい、ロングランを途中しなきゃならなくなってしまったけど、こういった事は時々起こるものさ。今日はシッカリと走り込めてるから、明日に向けて何をすべきかは分かってるし、明日はきっと舞い戻ってみせる。

ダニール・クビアトFP2: 14位, FP1: 9位

クルマの電源がシャットダウンしてしまうまでは、生産的なセッションだっただけに残念だよ。何が問題だったのかを探る必要があるけど、トラブルが出るまでは堅実な時間を過ごせていたと思う。

コースについては十分学習できたし、より速く走るために必要な条件も理解できたから、明日に向けて改善させるために今夜は夜通し頑張るつもりだ。


初日をトップで締め括ったのはセバスチャン・ベッテル。2番手にはシャルル・ルクレールが続き、フェラーリが1-2体制を築いた。3番手はレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンという結果となった。

2019年F1ブラジルグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間11月16日(土)24時から25時まで、公式予選は同27時から1時間に渡ってインテルラゴス・サーキットで開催される。

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