2022年メルセデスF1シート、内定か難航か…”期日の夏”を経てボッタスとラッセルが未だ口を閉ざす意味
2022年シーズンのルイス・ハミルトンのチームメイトについて、メルセデスのトト・ウォルフ代表はサマーブレイクの間に最終決断を下すと公言していたが、渦中の只中にいるドライバーによるとベルギーGPはもとより、第13戦オランダGPの週末でさえ発表されない可能性があるという。
激動のハンガリーを終えて、F1サーカスは3週間のオフを消化した。そして迎える後半戦の初戦、第12戦ベルギーGPの舞台、スパ・フランコルシャンに姿を見せたバルテリ・ボッタスとジョージ・ラッセルは共に「まだ共有できるニュースはない」と述べ、口を閉ざした。
ただボッタスは「ひょっとすると僕は何か知っているかもしれないし、知らないかもしれない」とも述べ、”共有できるニュース”がないという状況は必ずしも来季の計画が白紙状態である事を意味しないと仄めかした。
ボッタスにとって次のシーズンの確約がない状態は慣れっこだ。ニコ・ロズベルグの後任として2017年にウィリアムズからシルバーアローへと移籍して以来、31歳のフィンランド人ドライバーは一度も複数年契約を結べていない。
将来のキャリアが不透明な状況である事についてボッタスは「僕としては問題はない」と語った。
「僕にとっては真新しい事じゃないし、全体的な状況に関しては完全に満足しているから、今はレースウィークそのものに集中している」
「向こう3週間のトリプルヘッダーはあっという間に過ぎてしまうと思うけど、チームとしてかなり良い戦いができるはずだから、僕にとっての1番の焦点はレースそのものにある」
一方、メルセデスの子飼いとしてシニアチームへの昇格を切望しているラッセルは、夏休み中に契約に関する話し合いが行われた事実を認めつつも、ベルギーだけでなく翌オランダGPにおいてさえ、発表がなされない可能性があると語った。
メルセデスはどちらを起用するかについて未だ頭を悩ませているのだろうか? それとも単に発表のタイミングを見計らっているだけなのだろうか?
仮に前者であれば「僕が決める事ではないから分からない」と言った発言が飛び出しそうなものだが、両者はチームからの指示に従って口裏を合わせたかのように「現時点では」あるいは「今はまだ」という副詞を伴い「共有できるニュースはない」と口を揃えている。
ラッセル昇格との見方が強まる中、ボッタスに関しては古巣ウィリアムズへの出戻りか、アルファロメオへの移籍が取り沙汰されている。