パルクフェルメでガッツポーズを取る全体ベストを刻んだマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2023年7月28日(金) F1ベルギーGP予選(スパ・フランコルシャン)
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ルクレール、最速フェルスタッペンの降格でポール!角田裕毅は惜しくもQ3逃す / F1ベルギーGP《予選》結果とダイジェスト

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2023年シーズンのFIA-F1世界選手権13戦ベルギーGP予選が7月28日(金)にスパ・フランコルシャンで行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が他を圧倒する1分46秒168の最速をマークした。角田裕毅(アルファタウリ)は惜しくもQ3進出を逃す11番手という結果だった。

予選を前に今季5基目となるギアボックスを搭載したため、フェルスタッペンは日曜のレースで5グリッド降格を受ける。これに伴い、0.82秒遅れの予選2番手につけたシャルル・ルクレール(フェラーリ)がポールポジションに、予選3番手のセルジオ・ペレス(レッドブル)が最前列2番グリッドに昇格した。

予選最速を刻んだマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2番手のシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手のセルジオ・ペレス(レッドブル・レーシング)、2023年7月28日(金) F1ベルギーGP(スパ・フランコルシャン)Courtesy Of Red Bull Content Pool

予選最速を刻んだマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2番手のシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手のセルジオ・ペレス(レッドブル・レーシング)、2023年7月28日(金) F1ベルギーGP(スパ・フランコルシャン)

赤旗と雨による混乱に見舞われたF2予選を経て、決勝のスタートグリッド争いは10分遅れで開始された。直前の雨によりQ1はインターミディエイトコンディションとなったが、強い日差しが路面を照らし、Q2終盤以降は各車、ソフトタイヤで周回を重ねた。

カルロス・サインツ(フェラーリ)は0.065秒という僅差で4番手をルイス・ハミルトン(メルセデス)に奪われた。オスカー・ピアストリはマクラーレンの僚友ランド・ノリスを抑えて6番手を刻んだ。

フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)は0.038秒及ばずジョージ・ラッセル(メルセデス)に8番手を許したが、チームメイトのランス・ストロールに1秒以上の大差をつけて9番手を確保した。

角田裕毅(アルファタウリ)は9番手でQ1を突破すると、Q2最後の計測ラップを終えて暫定トップに立った。ただ路面の改善が著しく、最終的にコンマ35秒及ばず11番手でQ3進出を逃した。

チームメイトのダニエル・リカルドはトラック・リミットによるタイム抹消を経て、19番手でQ1敗退を喫した。

予選Q1:リカルド謝罪の敗退

全20台による18分間のQ1は気温19℃、路面26℃のウエットコンディションでスタートした。公式タイヤサプライヤーのピレリはハード(白色)にC2、ミディアム(黄色)にC3、ソフト(赤色)にC4コンパウンドを持ち込んだ。

ウィリアムズはQ1が始まってなお、FP1でクラッシュしたローガン・サージェントのクルマの修復作業に取り組み続けていたが、時間内にコースへと送り出した。アレックス・アルボンは16番手、サージェントは18番手でクルマを降りた。

ノリスはターン16でコース外に飛び出してグラベルに突っ込んだ。レースエンジニアはフロントウイングにダメージを負った可能性を指摘した。

トップ通過はルクレール。コンマ2秒差でフェルスタッペンを退けた。リカルドはラディオンでのトラックリミットにより10番手相当の最終ラップが抹消され、無線を通してチームに謝罪した。

ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)は油圧系統のトラブルに見舞われ20番手でクルマを降りた。

予選Q2:路面進化でタイムシート大変動

インターミディエイトでの1回目の計測を終えてレッドブル勢がトップ立った。角田裕毅は7番手。サインツ、ハミルトン、ラッセル、ストロール、ノリスがノックアウトゾーンに沈んだ。

残り8分、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)が先陣を切ってスリックタイヤを装着。以降は全車がソフトタイヤでコースを周回したが、当初は誰もが熱入れに苦労しタイムを更新できず、ラッセルはターン1・8でコース外に飛び出した。

更に残り3分では、エステバン・オコン(アルピーヌ)がターン9で曲がりきれず壁に衝突。フロントウイングに大きなダメージを負って15番手で敗退した。フェルスタッペンもコースアウトする場面があった。

ただ、最終盤に向けてはタイムシートが慌ただしく入れ替わる展開となり、角田裕毅はフィニッシュラインを越えた時点でトップにつけていたものの、路面の改善幅が大きく最終的には11番手に後退した。

フェルスタッペンは10番手ギリギリ。かろうじてQ2敗退を逃れた格好だった。走行計画を巡り、無線を通してレースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼと議論を繰り広げ、怒りを爆発させた。

オコンとケビン・マグヌッセン(ハース)のコースオフに伴い、コース内に飛び散った砂利を撤去するためQ3の開始が遅れた。Q3ではDRSの使用が許可された。

決勝レースは日本時間7月30日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周7004mのスパ・フランコルシャンを44周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2023年F1第13戦ベルギーGP予選リザルト

Pos No Driver Team Q1 Q2 Q3 Laps
1 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:58.515 1:52.784 1:46.168 22
2 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:58.300 1:52.017 1:46.988 23
3 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:58.899 1:52.353 1:47.045 22
4 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:58.563 1:52.345 1:47.087 24
5 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:58.688 1:51.711 1:47.152 23
6 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:58.872 1:51.534 1:47.365 23
7 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:59.981 1:52.252 1:47.669 21
8 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:59.035 1:52.605 1:47.805 24
9 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:58.834 1:52.751 1:47.843 22
10 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:59.663 1:52.193 1:48.841 22
11 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダRBPT 1:59.044 1:53.148 15
12 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:59.511 1:53.671 17
13 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 2:00.020 1:54.160 17
14 77 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:59.484 1:54.694 17
15 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:59.634 1:56.372 13
16 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 2:00.314 8
17 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 2:00.832 9
18 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 2:01.535 6
19 3 ダニエル・リカルド アルファタウリ・ホンダRBPT 2:02.159 8
20 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 2:03.166 5

コンディション

天気晴れ
気温19℃
路面温度26℃

セッション概要

グランプリ名 F1ベルギーGP
セッション種別 予選
セッション開始日時

サーキット

名称 スパ・フランコルシャン
設立 1921年
全長 7004m
コーナー数 19
周回方向 時計回り

F1ベルギーGP特集