ホンダF1、1台失うも3台入賞「特にアルボンの5位は見事だった」
ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターが、1日(日)に行われたF1第13戦ベルギーGP決勝を終えて、レッドブル及びスクーデリア・トロロッソのレース内容と週末を振り返った。
ホンダエンジン勢は1台を事故で失い、全車完走は叶わなかったものの、生き残った3台全てが入賞。トリプルポイント獲得を果たす結果となった。
最も期待が高かったレッドブルのマックス・フェルスタッペンはスタートで失敗。大きく出遅れた後のターン1では、アルファロメオのキミ・ライコネンと接触し、左前のサスペンション周りを破損した。フェルスタッペンは走行を続けようとしたものの、オー・ルージュの中程でコントロールを失いクラッシュ。リタイヤに終わった。
スペック4エンジンの投入によって、降格17番グリッドからスタートしたアレックス・アルボンはオーバーテイクショーを披露。ファイナルラップにレーシングポイントのセルジオ・ペレスを強襲。ケメルストレートで迫真のオーバーテイクを決めて見事5位入賞。レッドブル・ホンダでのデビュー戦で印象的なパフォーマンスを残した。
スクーデリア・トロロッソ勢は、19番グリッドのダニール・クビアトが殊勲7位入賞。13番グリッドのピエール・ガスリーは、1回目のピットストップが早過ぎた事もありレース終盤に失速。それでも何とかタイヤをマネジメントして9位入賞を飾った。だが、ターン5でのブレーキング時の動きがスポーツマンシップに反するとして、ブラック&ホワイトフラッグでの警告を受けた場面もあった。
- 5位:アレックス・アルボン
- 7位:ダニール・クビアト
- 9位:ピエール・ガスリー
- DNF:マックス・フェルスタッペン
ホンダ:F1ベルギーGP決勝
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
今日のレースでは、5番手からスタートしたフェルスタッペン選手が、スタート直後にリタイアとなってしまいましたが、後方からスタートした残り3台のマシンが確実にレースを走りきり、入賞を果たしてくれました。両チームにとって良い結果になったと思います。
なにより、17番手からスタートしたアルボン選手が、Aston Martin Red Bull Racingでのデビュー戦で非常に力強い走りを見せ、5位を獲得したのは見事でした。Red Bull Toro Rosso Hondaの2台も良いペースを刻み、アルボン、クビアト、ガスリーの3選手が見応えのあるバトルを見せてくれました。
今週末に投入したスペック4版パワーユニットはトラブルなく機能し、ホンダとしては多くのデータを収集できました。更に分析を進めて、今後のレースにつなげていきたいと思います。
9月1日(日)にスパ・フランコルシャンで行われた2019年F1第13戦ベルギーグンプリの決勝レースでは、フェラーリのシャルル・ルクレールがポール・トゥ・ウイン。F1での初勝利を飾った。