レッドブル・ホンダ、スパでのメルセデス攻略に向けて”2つ”の手駒を確保
レッドブル・ホンダはこれまで、手駒がマックス・フェルスタッペンの1台しかなかったがためにメルセデスに仕掛ける事が出来ず、逆に先手を打たれる状況が多くあった。だが今回は異なるレース展開が見られるかもしれない。
ミルトンキーンズのチームは29日(土)にスパ・フランコルシャンで行われた予選で、フェルスタッペンがバルテリ・ボッタス(メルセデス)に対して1000分の15秒に迫る3番手タイムを刻み、ダニエル・リカルドに4番手を許したもののアレックス・アルボンがチームメイトとのギャップを0.486秒に抑える5番手につけた。
RB16は金曜のロングランでメルセデスW11と遜色ないペースを刻み、ルノーR.S.20を1周あたり1秒以上引き離す速さを示していた。2台のRB16が各々ポジションを上げてメルセデスの1台を挟み込む布陣を敷くことができれば、ブラック・アローの戦略の幅を狭めるだけでなく、先制攻撃を仕掛けるオプションが得られる。
予選を振り返ったクリスチャン・ホーナー代表の言葉の端々には、包囲網展開の目論見が見え隠れしている。
「今日はドライバー達が素晴らしいチームワークによって、フロントローに近い3番手と5番手というチームにとって力強いリザルトをもたらしてくれた」とクリスチャン・ホーナー。
「更にマックスは、バルテリ(ボッタス)に対して100分1秒という僅差に迫ってみせた。スパはオーバーテイクが可能なコースであり、我々に自信を与えてくれる結果だった」
「予選ではメルセデスがアドバンテージを発揮していたが、ロングコースを得意としていないにも関わらずこれだけ接近できた事を思えば、良い土曜日になったと言えるだろう」
「マックスはミディアムタイヤ、アレックスはソフトタイヤでのスタートとなる。2台のマシンのスタートタイヤを分けることで戦略の幅が広がるわけだが、スパ・ウェザーは気紛れだ。入り混じったコンディションになる可能性もあるし、タイヤのデグラデーションがどうなるかも分からない。チャンスは豊富と言える」
「メルセデスを攻略するのは難しいだろうが、我々にはマックスという真のファイターがいるし、アレックスが上位にいるという状況も大いに役立つだろう」
2020年 F1ベルギーグランプリ決勝レースは、日本時間8月30日(日)22時10分にスタート。1周7,004mのスパ・フランコルシャンを44周する事でチャンピオンシップを争う。