イヤホンをしてマスクを着用するホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクター、2020年F1ベルギーGPにて
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ホンダF1、最速フェルスタッペンを含め全3台がTOP10「予選・決勝に向けてまだ引き出せる」と田辺TD

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ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターが、8月28日(金)に行われた2020 F1第7戦ベルギーGP初日プラクティスを振り返った。この日、ホンダエンジン勢は4台が計79周を走り込み、予選と決勝に向けて大量のデータを収集した。

レッドブルのマックス・フェルスタッペンは午後のFP2で初日の全体ベストとなる1分43秒744を記録。旧友ダニエル・リカルド(ルノー)とルイス・ハミルトン(メルセデス)を僅差で抑え、初日を最速で締め括った。

Pos Driver Team Time Gap Laps
1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:43.744 21
4 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 1:44.134 +0.390 21
10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 1:44.600 +0.856 27
12 ダニール・クビアト アルファタウリ・ホンダ 1:44.826 +1.082 26

フェルスタッペン以外のホンダ勢も好調を刻んだ。アレックス・アルボンはFP1で0.475秒あったチームメイトとの差を詰め、0.390秒遅れの4番手タイムをマークした。アルファタウリ勢はピエール・ガスリーがランス・ストロール(レーシングポイント)を抑えて10番手タイムを、ダニール・クビアトは12番手タイムを記録。ホンダ勢は全3台がTOP10に並んだ。

クリスチャン・ホーナー代表は「ルイス(ハミルトン)は最後のシケインでミスをしたように思う。そのため彼はコンマ3秒を持っていると言えるが、マックスとアレックスは自分たちのマシンに満足しているようだ」と語り、手応えを得ている様子を伺わせたが、田辺TDも同じように初日の結果に勇気付けられているようで「予選・決勝に向けてまだ引き出せる」と闘志を燃やしている。

ホンダ:F1ベルギーGP初日

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

ベルギーGP初日の今日は、マシンの修復のためにガスリー選手がFP1で少々長くピットに留まる場面がありましたが、両チームともに予定していたプログラムを順調に消化し、ホンダはパワーユニットの、チームは車体のセッティング作業を進めました。幸いにもセッション中は雨にも降られず、週末に向けいいスタートを切ることができました。

我々のライバルがどのようなプログラムで週末に向かっているのかは分かりませんし、まだ初日ではありますが、パフォーマンス面ではレースに向けて良い結果が得られたと思います。

まだまだ明日の予選、日曜のレースに向けて改善の余地がありますので、今日のセッションで収集したデータを分析して最適化を進めます。また、スパは天候が変わりやすいサーキットですので、天候の急変にも備えた準備を行っていきます。


F1ベルギーグランプリ3回目のフリー走行は日本時間8月29日(土)19時から、公式予選は同22時から1時間に渡ってスパ・フランコルシャンで開催される。

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