フェラーリSF90を駆るセバスチャン・ベッテル、スパ・フランコルシャンにて
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フェラーリ、一発で他を圧倒するもロングランでメルセデスに完敗

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スクーデリア・フェラーリは、8月29日(金)に行われたF1第13戦ベルギーGP初日プラクティスでタイムシート最上部を独占。ライバルを寄せ付けないスピードを示したものの、セバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールは口を揃えて「慎重であるべき」と強調する。

午前のFP1ではベッテルが、午後のFP2ではルクレールがトップタイムを記録。いずれもメルセデスやレッドブル・ホンダらライバルに対して、コンマ9秒近い差をつけた。大差の理由はエンジンパワー。低中高の各種コーナーでは全てメルセデスに遅れたものの、ストレートでのゲインで1周あたり1秒以上を稼いだ。

だが、レースペースは最速とは遠く、フェラーリはメルセデスに対して1周あたりコンマ5秒近く遅れた。レッドブル・ホンダに対してはコンマ3秒程上回ったが、この日アレックス・アルボンがミディアムタイヤを中心に、大量に燃料を積んで走行していた事実を踏まえると、アドバンテージはあまり期待できない。アルボンはグリッド降格が決まっているため、燃料を積み込んだ状態での最適なセットアップを追求していた。

フェラーリ:F1ベルギーGP初日

セバスチャン・ベッテルFP2: 2位, FP1: 1位

ポジティブな1日だった。またクルマに戻ってこれて嬉しい。フィーリングは良かったけど改善の余地はある。まだ初日だし重要なのは明日の午後と日曜日だって事を忘れちゃならない。

クイックラップでのパフォーマンスは問題ないけど、決勝レースは1周だけを走るわけじゃない。僕らはレースペースの改善に取り組む必要がある。特にセクター2のね。今日のセッションでは、ミドルセクターでクルマが横滑りしていた。

レースに向けてはタイヤに関しての最適化が必要で、それが鍵を握るはずだ。まだやるべき仕事が残っている。

シャルル・ルクレールFP2: 1位, FP1: 2位

夏休み明けの1日目としてしては、かなり良い一日だった。僕はこのサーキットが大好きなんだ。スパは全長が長く、あらゆる種類のコーナーが揃っていて、かなり独特な流れを持ったコースだ。

今日のフリー走行でのポジションは良かったけど、現実的にならなきゃならない。明日はライバル連中が速さを増すはずだからね。予選ペースは良かったけど、ロングランは改善しなきゃならない状況だ。

でも、ストレートスピードが速いから、決勝ではオーバーテイクのチャンスが期待できる。この点はポジティブだね。過去数戦は多くのバトルがあって素晴らしいレースになったから、今回もエキサイティングになると嬉しい。


初日をトップで締め括ったのはスクーデリア・フェラーリ。強力なパワーユニットを武器に敵なしの速さを見せた。シャルル・ルクレールがトップタイムを刻み、セバスチャン・ベッテルが2番手に続いた。

2019年F1ベルギーグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間8月31日(土)19時から20時まで、公式予選は同22時から1時間に渡ってスパ・フランコルシャンで開催される。

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