新スペックの封を切ったホンダF1、度重なる赤旗に「もう少し走り込みたかった」F1アゼルバイジャンGP《初日》
ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターが、4月26日(金)に行われたF1第4戦アゼルバイジャンGP初日プラクティスを振り返った
ホンダは第4戦の舞台バクー市街地コースに改良型のスペック2エンジンを投入。信頼性と出力を向上させた新型パワーユニットを搭載した4台は、初日二回目のフリー走行で全てトップ10入りを果たした。
- 4位:マックス・フェルスタッペン(Red Bull)
- 6位:ダニール・クビアト(Toro Rosso)
- 8位:アレックス・アルボン(Toro Rosso)
- 9位:ピエール・ガスリー(Red Bull)
初めて実地走行故に、本来であればセッティングを変えながらしっかりと走り込み、状態確認と今後に向けた改善のためのデータを収集したいところであったが、FP1ではマンホールの蓋の取り付け不足の問題が生じたため、90分の予定が僅か12分に。続くFP2でもクビアトとランス・ストロール(Racing Point)のクラッシュによって2度の赤旗が出てしまい、事実上の走行時間は1時間程度にとどまった。
なおFP2終了後、計量義務違反を犯したとして、レーススチュワードはピエール・ガスリーに対して、決勝でのピットレーンスタートを言い渡した。
度重なる赤旗に「もう少し走り込みたかった」
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
今日は予定通りスペック2のパワーユニットを4台のマシンに投入しました。FP1では、セッション序盤での赤旗中止によって、ドライバー達は1周ずつしか走行できず、FP2でも同じように赤旗のために走行時間が削られてしまいました。
状況は他チームも同じですが、(実戦で試した事ない)新しいパワーユニットであった事を思えば、もう少しマイレージを稼ぎたいところです。
2本のロングストレートとタイトな市街地部分をあわせもつバクー市街地コースは、PU のエネルギーマネジメントやシャシーのセットアップといった点でチャレンジングなコースです。今日はマシンからベストなパフォーマンスを引き出すセッティングを見つけるためのプログラムに取り組みました。
得られたデータを分析して、チームと共に明日以降のセッションに向けて準備と改善を進めていきたいと思います。FP2 でクラッシュを喫したクビアト選手については、早急にPUの状態確認を行う予定です。
初日をトップで締め括ったのはフェラーリの2台。後続のメルセデスとレッドブル・ホンダを大きく引き離してシャルル・ルクレールがトップタイムを記録。2番手にセバスチャン・ベッテルが並んだ。
F1アゼルバイジャングランプリ3回目のフリー走行は、日本時間4月27日(土)19時から20時まで、公式予選は同22時から1時間に渡ってバクー市街地コースで開催される。