ガレージ前のピットボックスで停車する角田裕毅(RBフォーミュラ1 VCARB 01)、2024年6月29日(土) F1オーストリアGP予選(レッドブル・リンク)
Courtesy Of Red Bull Content Pool

RB、不発アプグレ問題に光明…セットアップ変更で「正しい方向」に前進

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前日のスプリント予選とは打って変わり、土曜のグランプリ予選でVCARB 01はQ3進出を期待させるだけのペースを発揮した。車両パフォーマンス部門のチーフエンジニアを務めるクラウディオ・バレストリは、予選に向けたセットアップ変更で「正しい方向」に進むことができたと語った。

F1オーストリアGPスプリントに向けたグリッド争いでRB勢は、フロアの損傷によるパフォーマンスダウンがあったとは言え角田裕毅が14番手、ダニエル・リカルドが16番手と、ライバルに先行を許してフィールド後方に沈んだ。

しかしながらスプリントを経て行われたグランプリ予選では2台が揃ってトップ10タイムでQ2に進出。角田裕毅は最終ラップを途中で断念したため14番手に留まったが、リカルドはQ3まで僅か1000分の15秒の11番手を刻んだ。

競争力の向上はスプリントで得られたデータを元に、クルマを「正しい方向」に向けて最適化した結果だった。

「スプリントでは2台共が中古のミディアムタイヤでスタートし、両ドライバーともに良いペースを刻んでポジションを上げることができた」とバレストリは振り返る。

「ユーキは13位、ダニエルは15位でフィニッシュした。他のライバルとのペース差はごく僅かだった」

「スプリントでは様々なトラフィック量におけるクルマの挙動をよりよく理解するのに役立つ多くのデータを得ることができる」

「この貴重なデータをもとに、予選に向けて2台のセットアップを変更することにした。主な目標は、低速コーナーでのパフォーマンスを犠牲にすることなく、高速コーナーでのバランスを改善することだった」

「予選ではユーキが14番手、ダニエルが11番手でフィニッシュした。Q3進出まであと一歩というところだった。この結果は我々が行った変更が正しい方向を向いていたことを証明するものだ」

スプリントは上位8台までしかポイントを得ることができないが、本レースではトップ10フィニッシャーにポイントが配分される。

決勝レースについてバレストリは「容易な戦いになることはないだろうが、それでもポイント獲得を目指していく」と付け加えた。


2024年F1オーストリアGP予選ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションを獲得。2番手にランド・ノリス(マクラーレン)、3番手にジョージ・ラッセル(メルセデス)が続く結果となった。

決勝レースは日本時間6月30日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4318mのレッドブル・リンクを71周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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