ホンダの田辺豊治とトロ・ロッソのフランツ・トスト
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ホンダF1「9番手タイムのガスリーは練習走行用のパワーユニットを使っていた」

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6月29日(金)に行われた第9戦F1オーストリアGP初日フリー走行を終えて、ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターがセッションを振り返った。

トロロッソ・ホンダ勢は、午前のFP1でピエール・ガスリーが10番手タイムを記録し好発進。ガスリーは午後のFP2でポジションを更に一つ上げ9番手を記録するも、セッション開始30分のところでダブル縁石に乗り上げサスペンションが破損。貴重な走行時間を失う事となった。

「ちょっと奇妙だった」とガスリー。「最初のランの時にマシンの左側にバイブレーションが出ていたんだ。チームにチェックしてもらって問題ないって事だったんだけど、再びコースに出て走っていたら、ターン9でアンダーステアになってしまい、サスペンションが完全に壊れてしまった」

一方のブレンドン・ハートレーはマシンバランスに満足できなかったようで、FP1で18番手、FP2で17番手と大きく出遅れた。かなり大きな差がついていただけに、練習走行用の旧式エンジンを積んでいるのかに思われたが、田辺によれば練習用PUを積んでいたのはガスリーの方だという。

F1オーストリアGP初日を終えて

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

レッドブル・リンクは高速セクションと低速コーナーが混在しているサーキットです。我々はこの特性に合わせてパワーユニットのセッティングを最適化することに集中して取り組むと共に、可能な限り多くのデータを集める事に注力しました。

午後のセッションではピエールのマシンが壊れてしまった事で幾らか走行時間をロスする事になってしまいましたが、それを除けば順調な一日だったと思います。FP2では降雨を予想していましたが、実際に降ることはありませんでした。

ピエールは金曜フリー走行用のパワーユニットを使っていましたので、今夜はこれをこの前のフランスGPの決勝で使ったものに交換する予定です。


F1オーストリアGP初日フリー走行は、大型のエアロアップグレードを持ち込んだメルセデスAMGが完全制覇。ルイス・ハミルトンが2回のセッションで共にタイムシート最上部を独占、バルテリ・ボッタスがこれに続いた。

土曜フリー走行は、日本時間6月30日(土)19時から、公式予選は同22時からレッドブルのお膝元レッドブル・リンクで開催される。

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