アルファタウリの新作を着込んだピエール・ガスリー
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ピエール・ガスリー、激闘を予想するも「”現時点では”到達レベルに満足」F1オーストラリアGP《preview》

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アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーが、3月13日に開幕を迎える2020年シーズンF1世界選手権オーストラリアGPに先立って抱負を語った。レッドブル・ホンダRB15をドライブした昨年のレースでガスリーは、入賞を狙ってダニール・クビアトを追いかけ回したものの、追い抜きには至らず11位でチェッカーフラッグを受けた。

ピエール・ガスリー“現時点では”到達レベルに満足

日数的には以前より2日短くなってしまったけど、バルセロナテストは上手くいったし、全体的に言えば最初の2レースに向けての準備は十分整っていると思う。新車AT01については、乗り始めからよく理解する事ができた

テストでは、トラックの走行時間が中断を強いられる事は殆どなかった。午前のセッションで一度、少しだけガレージ内で時間を過ごした位かな。信頼性はかなり高いし、パフォーマンスレベルも悪くないと思う。

今年の目標を達成するためには解決しなきゃならない課題がまだまだあるけど、シーズン開幕に向けて、僕としては非常に前向きな気分だ。

レギュレーションが安定している分だけ信頼性が向上しているとも言えるけど、そうは言っても信頼性というのは依然として複雑なプロセスだ。たとえば、シーズン全体を3基のパワーユニットだけで乗り越えなきゃならず、そうでない場合はペナルティが科せられるわけだけど、これは競争力と信頼性のバランスの問題なんだ。

必要とされる信頼性の水準が、全レースでどれだけPUを酷使できるかという部分に影響を与える。これはすべてのマニュファクチャラーにとって大きな課題だ。競争力を発揮しつつも、通年を通して走り切る事が求められている。

アルファタウリ・ホンダAT01に乗り込むピエール・ガスリー、2020年F1バルセロナテスト5日目
© Getty Images / Red Bull Content Pool、アルファタウリ・ホンダAT01に乗り込むピエール・ガスリー、2020年F1バルセロナテスト5日目

現時点では今の自分たちが到達しているレベルに満足してる。クルマの改善には成功したけど、2020年の目標を達成するためには、もう少し性能面を向上させる必要がある。エアロに関しては昨年と比べて一歩前進したけど、今年はシーズンを通してもっと多くを引き出せると思ってる。

テストというのは単にテストに過ぎないし、アルバート・パーク・サーキットはバルセロナの特性とは大きく異なるから、オーストラリアではもう少し(勢力図についての)明確なアイデアが得られると思う。

ここはストリートサーキットだから、路面は凄く凸凹しているしグリップレベルも本当に低い。だから、冬のテストの時の青写真とはまた違ったものが見えるかもしれない。でもハッキリしているのは、ミッドフィールド争いが今年も大接戦になるって事だ。昨年以上に接近するだろうね。

メルボルンは開幕を告げる今年最初のレースであると共に、誰もが長い間待ち望んでいたイベントだ。全員がズボンを脱いでお互いに持っているものを見せ合うイベント、と言えるかも! 誰もが100%全力で走るのは今回が初めてだからね。

レイアウト的に言えば、グリップが殆どない種類のコーナーの組み合わせだから、テスト開催地のバルセロナとは全く違うわけで、これに上手く適応できるかどうかは自分たち次第だ。この3カ月間はレースが出来なくて本当に寂しかったから、レースがしたくてウズウズしてる。ウイルスの影響が心配されているだけに、今年はできるだけ多くレースができることを願ってる。


オーストラリアGPの舞台となるのは、1周5.303km、全16コーナーを有するアルバート・パーク・サーキット。ドライコンディションとなった昨年のグランプリでは、バルテリ・ボッタス(メルセデス)が22戦ぶりに優勝し、2位にルイス・ハミルトン(メルセデス)、3位にマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が続く結果となった。

F1オーストラリアGPは、日本時間3月13日(金)10時からのフリー走行1で幕を開ける。

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