先を見据えるトロ・ロッソ「中団勢トップに向けての第一歩を踏み出した」
24日に行われた開幕F1オーストラリアGP公式予選で、2台揃ってのQ1敗退という厳しい結果に終わったトロロッソ・ホンダだが、テクニカル・ディレクターを務めるジェームス・キーは、ハースやルノーを打ち負かす中団勢トップの4番手を目指しての第一歩を踏み出したとの認識を示し、先を見据えている事を強調した。
トロロッソ・ホンダとして臨んだ初の予選は、セッションを通してトラックコンディションが急速に改善するという、2人のルーキーにとっては極めて難しい戦いとなった。0.029秒差でブレンドン・ハートレーがQ1敗退、ピエール・ガスリーは自身のミスによってチャンスを棒に振り、最下位に沈んだ。
キーはミッドフィールドのバトルが接戦になることは予想済み、とした上で「Q2進出の可能性は十分にあった」と主張した。ハートレーとガスリーはいずれも自身がミスをした事を認めており、両者ともに’18年マシンのポテンシャルはリザルト以上のものだと主張している。二人の新人は”ポイント獲得”を目標に、25日の決勝レースに挑む。
フランツ・トスト代表が公言している通り、トロロッソ・ホンダはシーズン終了までに中団勢の先頭を走る事を目標に掲げている。エンジンを供給するホンダは、段階的にエンジン性能を向上させていく計画を立てているが、キーはシャシー側も「大幅な改善計画」の達成に向けて、ステップ・バイ・ステップでパフォーマンスを向上させていくと誓った。
Q1敗退は残念だが、目標達成に向けての第一歩
ジェームス・キーテクニカル・ディレクター
予選Q1で敗退した事は残念ではあるが、中団が極めてタイトになる事は予想していた。今日は僅かコンマ数秒が結果を大きく左右する一日になったわけだが、この後のレースの大部分でも同じようなものだろう。
Q2進出の可能性は十分にあったが、残念ながらピエールが2回目のラップでミスをしてしまいチャンスを失ってしまった。路面が急速に進化しているのは分かっていたから、Q1の最後の方でもう1回アタックする事が重要だった。でも残念ながら叶わず仕舞いで終わってしまった。
ブレンドンはボチボチ上手くラップをまとめたが、ほんのコンマ数秒届かなかった。結果として僅かな差が大きな違いを生んだわけだが、それが学習というものだよ。
我々トロ・ロッソとしては、車体側のデータを調査し改善できる場所を探さなくてはならない。こういった接戦では一発のタイムがポジションに大きく影響する事もあり、我々はショートランのパフォーマンスを追求していく必要があると認識している。
これから明日の戦略の策定に取り掛かるつもりだが、レースでは可能な限りの事をしていくつもりだ。ここメルボルンはどんな事も起こり得る場所であり、ポイントを獲得するという目標は依然として変わってはいない。
当初から、今年はチームを構築するための一年だと主張してきた。我々には大幅な改善計画がある。今回は21戦もある長い道のりの初戦なんだ。目標とする場所に到達するために、様々なプランを用意している。多くのステップを踏んでいくことになるが、我々はその一歩を踏み出した。
2018年FIA F1世界選手権開幕オーストラリアGP決勝レースは日本時間3月25日(日)14時10分から、追い抜きの難しいアルバート・パーク・サーキットで行われる。