アストンマーチンのセバスチャン・ベッテル、2022年4月8日F1オーストラリアGP
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

セバスチャン・ベッテル、規定違反で67万円の罰金…スクーター搭乗でピット帰還

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F1オーストラリアGPのスチュワードは4月8日(金)の初日セッションを終えて、スクーターに乗り許可なくコースに侵入したとして、アストンマーチンのセバスチャン・ベッテルに5,000ユーロ、日本円にして約67万4,300円の罰金を科す裁定を下した。

フリー走行1の残り15分というタイミングでベッテルはAM22のパワーダウンに見舞われ、ターン10にクルマを停めた。自ら消火作業に取り組んだ後、チェッカーを経てマーシャルが持っていたスズキ製のスクーターを借り受けコースを走行。ピットまで戻った。

この件についてスチュワードは、F1競技規定第26条7項違反の疑いがあるとして審議を行った。レギュレーションでは、各フリー走行の15分前までと5分後までの間、職務遂行中のマーシャルまたは、許可を得ていない者によるコースへの立ち入りを禁止している。

ベッテルはスクーターを使用してサーキットに入る許可をマーシャルから得たと説明したが、スチュワードはベッテルがレースコントロールから直々に許可を得ていなかったと判断。5,000ユーロの罰金を科す決定を下した。

スチュワードによるとベッテルはセッション終了後、ピットに戻るための方法を探していた際に、スクーターを持つマーシャルを見つけた。4度のF1ワールドチャンピオンはスクーターを運転して良いかどうかを尋ね、マーシャルはこれを許可した。

ベッテルはスクーターにまたがった後、マーシャルが後ろに乗るものと思っていたが、乗ってこなかったためにピットに向かって1人でアクセルを回した。その間マーシャルはレースコントロールに連絡を取り、指示を仰ごうとしていた。

結局、レースコントロールからの許可を得ずに指定されたルート外、つまりレーシングコース上を走行してピットに戻ったとして、スチュワードはルール違反と判断した。

コロナウイルスに感染して今季開幕2戦の欠場を余儀なくされたベッテルにとって、その初戦となるオーストラリアGPの初日は散々なものとなった。

チームのメカニックたちはFP2に向けてパワーユニット交換に取り組んだものの、時間内に作業を終える事ができず、ベッテルは1周も走行できずに2回目のプラクティスを終えた。

F1オーストラリアグランプリ3回目のフリー走行は日本時間4月9日(土)12時から、公式予選は同15時から1時間に渡ってアルバート・パーク・サーキットで開催される。

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