アウディ、2026年F1参戦を正式発表!ドイツ国内で次世代パワーユニットを開発
アウディ(AUDI AG)は2022年8月26日(金)、F1第14戦ベルギーGPの舞台、スパ・フランコルシャンで記者会見を行い、2026年よりFIAフォーミュラ1世界選手権に参戦すると正式発表した。
ドイツのプレミアムブランドはアダム・ベーカーの指揮の下、本社からほど近いインゴルシュタット近郊のノイブルクにあるAudi Sportの施設を拠点として、次世代F1パワーユニット(PU)を開発・製造する。
提携先チームについては2022年シーズン中に決定。追って発表する。噂ではザウバー(アルファロメオ・レーシング)の75%株を段階的に取得する計画を立てているとされる。
F1パワーユニットプロジェクトのために、アウディスポーツの100%子会社として別会社を設立。アダム・ベイカーがCEOに就任する。ベイカーは2021年にアウディに入社する以前、3年間に渡って国際自動車連盟(FIA)に勤務していた。
2030年までのカーボンニュートラル実現を掲げるF1は2026年より、MGU-H(熱エネルギー回生)を廃した次世代の1.6リッターV6ハイブリッド・ターボエンジンを導入する。
電気出力は現行の約3倍となる350kW(約476馬力)へと引き上げられ、100%持続可能燃料が導入される。また従来のチームに対するものに加えてPUメーカーにもコスト上限が科される。
技術開発担当役員のオリバー・ホフマンは「新ルールの導入が決定した今こそ、参戦するに適切な機会だ。F1もアウディも共に、サステナビリティを追求している」と述べ、鍵となったのはより持続可能的で費用対効果の高い次世代規定だと説明した。
また、F1が持つ世界的な認知度と高い人気もアウディの要求に合致するものだった。中国や米国などの主要市場を含めて、F1はアウディに関連する全てのマーケットでレースを開催しており、昨年は15億人以上がテレビで観戦している。
ノイブルクには既にF1エンジン用並びに、電気モーター及びバッテリー用のテストベンチが備えられているが、人員や施設、技術インフラなどはまだ準備段階にあり、アウディは今季中に全ての準備を整えたいとしている。
アウディのF1参戦はモータースポーツ活動の再編を促す事となった。F1プロジェクトに総力を結集すべくLMDhプロジェクトは中止された。RS-Q e-tronでのラリー・プロジェクトは来季以降も継続される。