アストンマーチンF1、ホンダ、アラムコ、バルボリンと技術協力協定を締結
アストンマーチンは2024年9月3日、ホンダ・レーシング(HRC)、アラムコ、バルボリン・グローバル・オペレーションズとの間で、新規則が導入される2026年に向けた準備の一環として、4社が共同でF1マシン開発を推進することを目的とした技術協力協定を締結したと発表した。
この戦略的パートナーシップの一環としてアラムコは先進燃料を、ホンダは電動モーターとICE(内燃エンジン)のパワーが50対50となる新しいワークス・パワーユニット(PU)を開発する。そしてバルボリンは、PU用の最先端の潤滑油と、150年に渡る自動車および産業ソリューションの専門知識を提供する。
4社は共同で、パフォーマンス、信頼性、そして持続可能性の面でチームを最前線に位置づけることを目指して協力していく。
本協定についてHRCの渡辺康治代表取締役社長は「これまでにない特別なコラボレーション」であると述べ、バルボリンのジャマル・ミュアシャーCEOは「モータースポーツにおける可能性の限界を押し広げる特別な機会」であると評した。
また、アストンのエグゼクティブチェアマンを務めるローレンス・ストロールは
「2026年のF1シーズンに向けて、可能性の限界に挑戦する我々の旅が大きく前進したことを意味する重要な一歩だ」と語った。
「アラムコ、バルボリン、そしてホンダとのコラボレーションは現在、野心的な目標達成に向けて急速に進展している。先進的な燃料および潤滑剤の共同開発と、新しいホンダ製PUにより、コース上でのパフォーマンスが向上し、このパートナーシップに関わる誰もが大きな成功を収めるものと確信している」
さらに、アラムコの製品・顧客担当エグゼクティブ・バイス・プレジデントを務めるヤッセール・マフティは「このパートナーシップは、チームとの我々の取り組みを強調するだけでなく、モータースポーツやより幅広い自動車業界で使用される先進技術の開発に対する我々の真摯な取り組みを象徴するものだ」と語った。
ホンダは2023年5月、アストンとの間で2026年よりPU一式を供給する契約を締結し、HRCがPU開発とレース参戦・運営を行うことを発表した。
HRCは米国を拠点とする「Honda Racing Corporation USA」に加え、今年3月に英国に設立したPU運用拠点「Honda Racing Corporation UK Ltd.」を合わせて、グローバルでのF1オペレーション体制を整えている。