アストン・ホンダ初完走で前進「ああ、間違いない」とアロンソ。鈴鹿で見えた現実と課題、ようやくスタートラインに

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アストンマーティン・ホンダが、苦しい序盤戦の中で一歩前へと歩みを進めた。3月29日にホンダのお膝元である鈴鹿サーキットで行われた2026年F1第3戦日本GPで、フェルナンド・アロンソが19位でフィニッシュした。

これはチームにとって待望の、そして苦難の末に手にした今シーズン初完走となった。3戦目にしてアストンマーティン・ホンダはようやく、シーズンの開幕を告げた形だ。

上位争いとは程遠い結果だが、開幕2戦で完走すらできていなかったチームにとって、チェッカーフラッグまでたどり着いた意味は大きい。

アロンソはレース後、「ああ、間違いない」と力強く語り、今回の完走を明確に「前進」と位置づけた。

「今日はチームとして達成すべき項目がいくつもあった。今回初めて完走できたことで、分析すべき有益な情報とデータを得ることができた」

決勝レースに限らず、今季序盤のアストンマーティン・ホンダは周回を積み重ねること自体に苦労してきた。そうした中でフルディスタンスを消化できたことは、今後の改善に向けた大きな礎となる。

ホンダ・レーシング(HRC)の折原伸太郎トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアも、エンジン性能の向上、エネルギーマネジメント戦略の最適化、そして信頼性改善への取り組みが進む中で、「前向きな一歩」を踏み出すことができたと述べた。

ポジションを争うアストンマーティン・ホンダのランス・ストロールとフェルナンド・アロンソ、2026年3月29日(日) F1日本GP決勝(鈴鹿サーキット)Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

ポジションを争うアストンマーティン・ホンダのランス・ストロールとフェルナンド・アロンソ、2026年3月29日(日) F1日本GP決勝(鈴鹿サーキット)

もっとも、アロンソ自身は手放しで今回のレース内容を評価してはいない。完走こそ果たしたものの、速さが伴っていない現状に変わりはなかった。レース中盤、僚友ランス・ストロールが技術的なトラブルにより戦列を去るなか、アロンソは最後尾近くで孤独な戦いを強いられ続けた。

「今週末はどのセッションでもペースが足りていなかったし、それはレースも同じだった。だから、多くの分野で改善が必要だ」とアロンソは指摘した。

レース開始直後には、2台そろってバルテリ・ボッタスのキャデラックを交わしたものの、その後はセルジオ・ペレスが駆るもう1台のキャデラックについていけなかった。PUとシャシーの両面に、根本的な課題が残る。

一方で、プレシーズンテストの段階から続く振動問題については、一定程度の改善があったようだ。

アロンソは「良くなっていたと思う。ただ、まだ完全になくなったわけじゃない。日ごと、そしてサーキットごとに状況が変わる部分もあると思うけど、今日は許容可能な範囲で、レースを完走することができた」と語った。

問題が解消されたというより、完走可能な水準まで何とか抑え込めた、という認識だ。サーキットごとに症状が変わるのであれば、次戦以降も同じ水準を保てる保証はない。

ただ、中東2連戦の中止に伴い、F1サーカスはこの後、1か月近い春休みを迎える。この間に課題の洗い出しと対策を進められるかどうかが、今後を占う重要なポイントとなる。

ホンダのお膝元で刻んだ「完走」という実績。それは、アストンマーティン・ホンダがようやくスタートラインに立ったことを意味する。

分析すべきデータはそろった。ここからいかにして、ライバルたちに突きつけられた絶望的なタイム差を埋めていくのか。アストンマーティン・ホンダの真価が問われるのは、まさにこれからだ。

グリッド上で並ぶアストンマーティンのローレンス・ストロール会長とHRC(株式会社ホンダ・レーシング)の渡辺康治社長、2026年3月29日(日) F1日本GP決勝前グリッド(鈴鹿サーキット)Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

グリッド上で並ぶアストンマーティンのローレンス・ストロール会長とHRC(株式会社ホンダ・レーシング)の渡辺康治社長、2026年3月29日(日) F1日本GP決勝前グリッド(鈴鹿サーキット)

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