アロンソ、ストロール不在は「大きな痛手」アストンマーチンAMR23に不安と懸念
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フェルナンド・アロンソは、僚友ランス・ストロールがF1プレシーズンテストに参加しなかったことで「大きな痛手」を負うことになったと述べ、アストンマーチンの新車「AMR23」に不安と懸念を感じていると明かした。
ストロールは自転車事故により手首を負傷。バーレーンでの貴重なテストを欠席した。来週末に迫る開幕戦への出走の見通しは立っておらず、リザーブドライバーのフェリペ・ドルゴビッチ、あるいは昨年までチームに在籍していた4度のF1王者、セバスチャン・ベッテルの電撃F1復帰の可能性が取り沙汰されている。
アロンソは3日間のテストを通して全20名の中で最多となる270周を走り込み、初日と2日目にはトップ3に食い込む好ペースを披露するなど充実したテストを過ごしたが、それでもストロールの不在を理由に、AMR23に対する不安は拭えていないという。
ストロールの父親がチームオーナーのローレンス・ストロールであるという点は差っ引いて考える必要があるが、旧レーシングポイント時代を含め、英国シルバーストンのチームで5年の経験を持つストロールが欠場した事による影響についてアロンソは「大きな痛手だ」と答えた。
「なぜならクルマに対する僕の見解や感じ方が、単に新しいチームに来て新しいクルマに乗ったからなのかどうかについてチームが判断できないからだ」
「ブレーキペダルやパワステの感触といったあらゆるものが、このチームの伝統的なものなのか、それとも新車がゆえのものなのか僕には分からない」
「だから、彼なしでは判断できないんだ。彼がすぐにでも戻ってくることを願ってる」
プレシーズンテストを通してAMR23は今季のダークホースの一つに浮上したが、2度のF1王者に言わせれば、そのポテンシャルはまだまだこんなものではないと言う。
ただ旧来のやり方ではそれを引き出せないため、AMR23の潜在能力を解き放つにはしばらく時間がかかるとアロンソは主張する。
「僕らはまだ、多くのものをクルマから引き出せると感じているけど、テストではそれを引き出す時間がなかった」
「クルマの感触は3日間を通していい感じだった。ちょっと実験的に、通常とはかなり異なる方法でセットアップを試してみた結果、この新しい方法が常にポジティブだという事を発見したんだ」
「これは昨年のクルマと比較して、様々な点において哲学を変える必要があることを明確に示している」
「これはある意味、懸念材料でもあるんだ。パッケージを最適化するのに数戦は必要なわけだからね」