ルノーの2005年型F1マシン「R25」をドライブするフェルナンド・アロンソ
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ルノー、40年に渡るF1の歴史に幕…フェルナンド・アロンソがアブダビGPで2005年型「R25」をデモラン

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英国エンストンのチームは「ルノー」の看板を掲げて戦う最後の週末に、2005年のチャンピオンマシン「R25」によるデモンストレーション走行を行い、来季より復帰するフェルナンド・アロンソにステアリングを握らせる。デモランは金曜現地16時 、土曜18時30分、日曜14時の3回に渡ってヤス・マリーナ・サーキットで行われる。

ルノーは40年に渡るF1参戦の中で、2つのドライバーズタイトルと2つのコンストラクターズタイトル、優勝35回、出走399回を経て、2020年アブダビGPでのラストランに挑む。運営主体は変わらないものの2021年にリブランドされ、姉妹ブランドのアルピーヌにバトンが渡される。

3リッターV10エンジンを搭載したルノーR25は、シャープなシャシーデザインと青色と黄色のカラーリングが印象的なマシンで、2005年にアロンソとその僚友ジャンカルロ・フィジケラと共に、母国フランスでの勝利を含む優勝8回、ポールポジション7回、表彰台18回を獲得。チームに初のコンストラクターズタイトルをもたらすと共に、アロンソをF1ワールドチャンピオンに導いた。

あれから15年が経ち、R25はエンストン並びにヴィリー=シャティヨンのファクトリー、そしてドイツに拠点を置くレンウェルク・カンパニーの手による修復を経て、再び走り出すことになる。最後にデモ走行に使用されたのは2006年で、その後R25はルノー・クラシック・コレクションとして保管されていた。

シャシーのレストアは2019年に始められ、当初は2020年のF1フランスGPでお披露目される予定であったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックのためにレースが中止された事から凍結された。その後、プロジェクトは2020年10月に再始動。50工数以上のエンジン修正が必要となったが、11月中旬にパリ郊外のラ・フェルテ・ゴーシェ・サーキットで無事に復活走行を果たした。

ルノーの2005年型F1マシン「R25」をドライブするフェルナンド・アロンソ
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シリル・アビテブール代表は「R25が爆音と共に再び走行するのを目にするのは非常に感慨深いものがあるし、それに加えてフェルナンドがステアリングを握るのだから、まさにケーキの上のチェリーといった具合だ。2者の組み合わせはF1の懐かしい思い出であるが、モータースポーツにおけるルノーの最も誇り高い業績のひとつである事に変わりはない」と語った。

アロンソは2年間のF1引退生活を経て、2021年にルノーの新マシン「アルピーヌ」で復帰を果たす。アブダビGP後のポストシーズンテストにも参加し、来年はサヒールGPでF1初表彰台を獲得したエステバン・オコンとタッグを組む。

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