フェルナンド・アロンソ「これが最後…」引退ベッテルに敬意、共にキャリアを歩んだ戦友に捧ぐスペシャルヘルメット
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フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)は、かつてタイトル争いを繰り広げたライバル、セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)の引退レースにスペシャルカラーのレーシングヘルメットを持ち込んだ。
残り2戦での25点差をひっくり返して初のタイトルを獲得した2010年シーズンが象徴的なように、ベッテルはレッドブル時代、当時フェラーリに在籍していたアロンソと激しいチャンピオン争いを繰り広げた。
そんな往年のライバルに対する感謝とリスペクトの印としてアロンソは、ヤス・マリーナ・サーキットに特別なデザインのヘルメットを持ち込んだ。
イベント開幕を前にアロンソが公開したそのヘルメットは黄色、赤色、黒色のドイツ国旗のストライプを特徴としたもので、両サイドにはベッテルのロゴマークと「Danke Seb(ありがとうセブ)」のメッセージがあしらわれている。
アロンソはヘルメットの写真とともに「ありがとうセブ。君とコースを共にするのはこれが最後だ。感情的であると同時に悲しい気持ちになるだろうけど、君の次の旅が成功するよう祈ってる」とのメッセージを添えてInstagramに投稿した。
アブダビGPの木曜会見の中でアロンソは、左隣に座っていたベッテルの引退について質問されると「来シーズンやその開幕戦に彼がいないのは変な感じがするだろうね」と答えた。
「僕らは多くを共にしてきた。15年間に渡って時にはチャンピオン争いをしたし、時には7位争いを繰り広げ、(今年10月の)日本GPでは最後のフィニッシュラインまで争った。今でも毎レースを楽しんでいるし、お互いにリスペクトし合っている」
「僕のキャリアはセバスチャンのそれとある意味、リンクしているんだと思う。共に偉大なものを懸けて戦った。例え結果が常に彼の側にあったとしても、おそらく人生の中で最高のシーズンにね」
「セバスチャンのキャリアにおける僕の名前、そしてその逆もまた然りだけど、2人の名前は固くリンクしていくんだと思う」
4つの世界タイトルと53回のグランプリレースで勝利を挙げたF1史上最も偉大なるドライバーの一人は、11月20日(日)のアブダビGPで15年に渡るF1でのキャリアに終止符を打つ。