フェルナンド・アロンソ、最高速度358km/hを記録しインディ初テストを無事完了 鳥を轢き殺してしまうハプニングも

初めてのインディカー走行を経験したフェルナンド・アロンソcopyright McLarenIndy

フェルナンド・アロンソは、計110周、最速タイム40.4408秒、最高速度358km/h(222.548mph)を記録しインディーカー初のテスト走行を終えた。

5月28日に行われる101回目のインディ500に先立って、3日(水)に米インディアナポリスでプライベートテストを実施したアロンソ。オーバルコースを初走行となるアロンソは、インディ500の公式テスト前にチームと練習走行を行った。

アロンソのテスト走行は、ルーキー・オリエンテーション・プラクティス(ROP)から始まった。インディ500では、同レース初参加のルーキー・ドライバーに対して、出場に足る能力を有しているかどうかの検査を兼ねたオリエンテーションが行われることになっており、これはルーキー・オリエンテーション・プラクティスと呼ばれている。今回の初テストの目的の1つは、これをクリアすることにあった。現役最強の呼び声高いアロンソとて、この試験をパスしなければレースに出場することはできない。


©McLarenIndy

ROPに充てられた午前中のセッションは、205-210mphで10周、210-215mphで15周、215mphで15周を走行するというプログラムであったが、アロンソは難なくこれをクリア。無事にインディ500の出場資格を手に入れた。ROPではクルマのコントロール、安定走行などを試される。F1マシンがダウンフォース量を増やしコーナリング速度を上げる様に作られるのに対して、インディーカーではダウンフォース量を減らして直線を高速で走れるように設計されている。同じオープンホイールのレースカーとは言え、両者では車の目指す方向が正反対である。アロンソがF1で2度のワールドチャンピオンに輝いているからと言って、インディーカーも同じように走らせられるかは別問題なのだ。


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「すっごい楽しい!徐々にスピードを上げていく上でとても良いスタートになった。チームのサポートが素晴らしいんだ」午前の走行を終えたアロンソは開口一番にこう切り出した。「今のところ全てがいい感じだ。40周も走れば、走行ラインや、シフト操作、どのコーナーでどのギアを使うかなどをちょっとずつコントロールできるようになる」チーム代表のマイケル・アンドレッティは「アロンソの初テストは”完璧”だった」と語り、アロンソのドライビングを褒め称えた。

カーナンバー29の”マクラーレン・ホンダ・アンドレッティ”は午前中に51周、午後に59周を走行した。午後はマシンのセッティングを変更して幾つかの走行プログラムを消化した。時速350km以上に達するインディーカー、そのあまりの速さに午後の走行では鳥を2羽同時に轢き殺してしまう場面も。アロンソのマシンのシェイクダウンを堪能したのはチームメイトとなるマルコ・アンドレッティ。アロンソにアドバイスを送った。マクラーレン伝統の「パパイヤ・オレンジ」カラーを身にまとったマシンに対し、アロンソの元チームメイトであるジェンソン・バトンは「カッコイイじゃん。色が良いよね」と語った。マクラーレンは38年ぶりにインディ500にカムバックする。

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