アルファタウリがオーレンとの提携を発表、アルファロメオは電子賭博「ステイク」を新たな冠スポンサーに
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既報の通り、FIA-F1世界選手権に参戦するスクーデリア・アルファタウリは1月27日(金)、ポーランドの石油大手PKNオーレン(PKN ORLEN)と複数年に渡るプリンシパル・パートナー契約を発表。アルファロメオは新たなタイトルスポンサー、ステイク(Stake)をチームに迎え入れた。
契約の一環として角田裕毅とニック・デ・フリースが駆る2023年型F1マシン「AT04」のリアウィングやレーシングウェアには、2020年よりアルファロメオの冠スポンサーを務めてきたオーレンのロゴが掲載される。
グループの収益の半分近くを海外に頼るオーレンのダニエル・オバイチェクCEOは「我々が掲げる戦略的目標を達成するためには世界的なブランド認知が不可欠だ」と述べ、F1でのスポンサーシップ継続の意義を強調した。
「フォーミュラ1における露出によって我々は、世界中の何億人ものファンにリーチする事が可能となる。アルファタウリとの新たな協力関係を通して、今後も引き続きこのスポーツのポテンシャルを活かしていきたい」
アルファタウリのフランツ・トスト代表は「2023年シーズンをポジティブなニュースとともにスタートできることを嬉しく思う」として、「このパートナーシップが今後どのように進展していくか楽しみだ」と付け加えた。
オーレンに代わってスイス・ヒンウィルのチームの新たな冠スポンサーとなったステイクは、2017年に設立されたいわゆるオンラインカジノとスポーツベッティング(賭博)の運営サービスだ。
カナダ出身のDJ、ドレイクやイングランド・プレミアリーグに所属するエヴァートンFC、アメリカの総合格闘技団体であるUFC、伝説のアルゼンチン人サッカー選手セルヒオ・アグエロなどとスポンサーシップを結んでおり、これにアルファロメオが加わる事となった。
詳細な年数は明らかにされていないものの2024年も含まれるとの事で、ザウバーにとってはアルファロメオとの冠スポンサー契約終了後の収益を見据えての提携と言える。チーム名は「アルファロメオF1チーム・ステイク(Alfa Romeo F1 Team Stake)」に改称される。
事実上の広報役として新たなチーム代表者に就任したアルンニ・ブラービはステイクとの提携を「新しい時代の始まり」と表現し、この契約の一環としてファンに対する「アクティベーション・プログラム」をローンチする予定だと説明した。
また、ステイクの共同創業者であるビジャン・テラーニは「成長と成功という同じ野心を持つ伝説的なF1チームに参加できることは、これ以上ない喜び」であるとして、「デジタル分野への観客エンゲージメントを高め、チームの全てのファンにユニークな体験を提供することでレース週末を充実させることに全力を尽くしていく」と付け加えた。
ポーランド国内の報道によれば、アルファロメオのリザーブ・ドライバーを務めていたロバート・クビサはオーレンの離脱に伴いF1キャリアに終止符を打つ決断を下したとされるが、現時点でアルファロメオからクビサに関する情報は出されていない。
なお海外で合法的に運営されているオンラインカジノであっても、日本国内から接続して賭博を行うことは犯罪であり、実際に賭博罪で検挙された事例もあるため注意されたい。