アルファロメオ・レーシングのリザーブドライバーを務めるロバート・クビサ、2021年2月19日F1プレシーズンテストにて
Courtesy Of Alfa Romeo Racing

ロバート・クビサ、2022年もリザーブ継続! アルファロメオ、PKNオーレンとの冠スポンサー契約を更新

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アルファロメオ・レーシングは11月24日、ロバート・クビサとのリザーブドライバー契約並びに、ポーランドの石油大手「PKNオーレン」とのタイトルスポンサー契約を延長した事を明らかにした。

スイス・ヒンウィルのチームは2020年にPKNオーレンと契約を結び、以降、エントリー名を「アルファロメオ・レーシング・オーレン」とすると共に、鷲の横顔をモチーフとする同社のロゴをマシンに掲げてきた。

PKNオーレンのダニエル・オバジュテック取締役社長は、11月現在までのテレビでの露出による広告価値を5億5千万PLN、日本円にして約151億円と見積もっている事を明かした上で「ロバート・クビサ及びアルファロメオ・レーシングとの協力関係を築くことは当社にとって戦略的な投資である」と説明した。

アルファロメオは新たな技術レギュレーションが導入される2022年に向けて、グリッド上で唯一、ドライバー・ラインナップを一新する。

引退するキミ・ライコネンの後任には現メルセデスのバルテリ・ボッタスが就き、アントニオ・ジョビナッツィに代わって周冠宇が加わる。だが、クビサだけは引き続きチームに留まる。

ポーランドが誇る国民的英雄は今年、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染したライコネンの代役としてオランダとイタリアの両グランプリに参戦した。また、開発ドライバーとしてチームに経験とフィードバックのみならず、PKNオーレンを通して億単位の資金をもたらした。

チーム間競争力のリセットが期待される来季に向け、アルファロメオを含む中団チームにとっては如何に年間予算を1億4,000万ドルのコストキャップに近づけるかが一つの勝負となるが、周冠宇が持ち込むチャイナマネーだけではこれを満たす事はできず、チームにとってPKNオーレン並びにクビサとの契約更新は予算確保という点においても欠かす事ができない重要な戦略的決断であったものと考えられる。