アルファ・ロメオが30年の時を経てF1復帰、2018年ザウバーのタイトルスポンサーに就任

アルファ・ロメオのロゴcopyright Fiat Chrysler Automobiles N.V

11月29日、スイスに本拠地を置くザウバーF1チームは、アルファ・ロメオ(Alfa Romeo)とパートナーシップを締結したと発表した。契約は複数年。フィアット・クライスラー・グループ(FCA)傘下のアルファ・ロメオは、2018年よりザウバーのタイトルスポンサーとしてF1に復活する。チーム名はアルファ・ロメオ・ザウバーF1チーム(Alfa Romeo Sauber F1 Team)となる。

アルファロメオは1950年にコンストラクターとして初めてF1に参戦。ワークスチームとしては、1985年の「ベネトン・チーム・アルファロメオ」を最後にF1を去った。同名がF1に戻ってくるのは30年ぶり。両者は戦略・商業・技術の3方面で提携を結び、エンジニアリング及び、技術的ノウハウを共有し合う。ザウバーの2018年マシンにはアルファ・ロメオのロゴが掲載され、パワーユニットは同じFCA傘下のフェラーリ製となる。

フィアット・クライスラー・オートモーティブのCEO兼フェラーリ社長のセルジオ・マルキオンネは、ザウバーとの提携は、アルファ・ロメオブランドの再構築に大きな意味と影響を与える重要な一步だとの声明を発表した。

「アルファロメオは30年以上の時を経て再びF1に戻ってきます。アルファロメオはF1の歴史を支えてきた偉大なブランドです。この度、F1に参戦する他の大手自動車メーカーの仲間入りを果たす事になります。他には代え難い経験を持つザウバーF1チームとのパートナーシップによって、技術や戦略的ノウハウが共有され恩恵を受ける事になるでしょう」

「アルファロメオのエンジニアと技術者たちは、既に発売されているジュリアやステルヴィオといった新型車でその能力を示しています。その経験は、今度ザウバーF1チームのために生かされる事になります。また、アルファロメオのファンにとっては、F1の歴史に新たな章を刻もうとする自動車メーカーに声援をおくる機会となるでしょう」

ザウバー・ホールディングスAGのパスカル・ピッチ会長は、アルファ・ロメオが自分たちを選んでくれたことを誇りに思うと述べた。

「アルファロメオを迎える事ができ、とても嬉しく思っています。アルファロメオは、グランプリレーシングで長きに渡る成功の歴史を紡いできました。我々は、国際的に知られた同社がモータースポーツの頂点に君臨するF1復帰に際して、我々を選んでくれた事を誇りに思っています。自動車メーカーと密接に仕事をする事によって、我々ザウバー・グループは技術とエンジニアリングをさらに発展させる絶好の機会を手にする事になります。アルファロメオ・ザウバーF1チームが素晴らしい成功を収めると確信しておりますし、これが長く良好な関係になることを期待しています」

イタリアの自動車メーカーであるアルファ・ロメオは、初めてF1世界選手権が開催された1950年と翌51年に、ジュゼッペ・ファリーナとファン・マヌエル・ファンジオの二人のF1ワールドチャンピオンを輩出した。シルバーストンで行われた初めてのレースでは歴史的な1-2-3を獲得、F1創世記を担った。その後、1961年から79年まで幾つかのチームのエンジンサプライヤーを務め、1979年から85年までのワークスチームとして活動していた。

ザウバーは2018年のドライバーラインナップを発表していないが、今回の提携によりフェラーリとの関係は更に強化された。フェラーリはジュニアドライバーのシャルル・ルクレールとアントニオ・ジョビナッツィをF1デビューさせたい意向であり、マーカス・エリクソンは一層危うい立場に置かれる事になる。

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