アレックス・アルボン、2027年もウィリアムズF1残留…なぜ低迷するチームを選んだのか

  • Published:
  • Googleで優先するソースとして追加する

アレックス・アルボンが2027年もウィリアムズF1チームに残留し、英国グローブに本拠を置くこのチームで6シーズン目を迎えることが決まった。ウィリアムズは第12戦オランダGPを週末に控えた2026年8月18日(火)、30歳のタイ人ドライバーが「新たな契約」に合意したと発表した。

ただし、アルボンの現行契約は2027年までを対象としているとの見方が以前からあり、実際には新たな契約が結ばれたわけではない可能性もある。

いずれにせよ、2027年末までという短期の延長の背景としては、アルボン自身がウィリアムズへの長期残留に何らかの懸念を抱いている可能性が考えられる。一方で、現時点では他に現実的な選択肢が存在しないことも挙げられる。

「最高のドライバー」が寄せる再建への信頼

新たな技術規則に基づき設計されたFW48は、これまでのところ期待外れのパフォーマンスが続き、開幕から11戦を終えてウィリアムズはコンストラクターズ選手権で9位と低迷している。

それでもウィリアムズのチーム代表ジェームズ・ヴァウルズはこう語る。

「アレックスはグリッド上で最高のドライバーの一人であり、ここ数年で我々が遂げた大きな改善を誰よりも理解している。彼との再契約は、我々が進もうとしている方向性に対する、我々双方の信頼の表れだ」

一方のアルボンは、チーム内の強固な人間関係に触れつつ、ウィリアムズが自らの弱点を認識し、必要な分野への投資を続けていることを残留の判断材料として挙げた。

「もちろん、僕はチームとすごく良い関係を築いている。ファクトリーのみんな、サーキットのみんな、それに取締役会やジェームズ(ヴァウルズ)本人とも一緒に仕事をするのを本当に楽しんでいる。この4〜5年、一緒に仕事をしてきたなかで、僕らが力強い関係を築いてきたのは明らかだ」

「組織には素晴らしい人材が何人か加わっている。それに、チームとして苦戦している分野を重点的に強化している。こうした点について、お互いにすごく率直に話ができるのは素晴らしいことだと思う」

「ジェームズと話して、過去12カ月間にチームに加わった人数についてのドキュメントも見せてもらったし、彼が今も会社の他の部分にも目を向けていることも分かっている。人材を強化するための投資と戦略、そして最高の人材を採用することが、僕らがより早くトップに到達する助けになるのは明らかだ」

組織改革進むも、競争力回復は2027年か

もっとも、アルボンが期待を寄せる組織改革の成果が、競争力のあるマシンという形ですぐに表れることは期待できそうにない。実際、チームは今週末のオランダGPでも、大幅な前進を期待していない。

第15戦アゼルバイジャンGPでは大規模なアップグレードが予定されているものの、チーム内の複数の関係者は、その効果に過度な期待を寄せておらず、本格的な軌道修正の効果が表れるのは2027年になる可能性が高い。

チームだけでなく、アルボン個人も苦境に直面している。2025年にウィリアムズに加わった僚友カルロス・サインツは、新たな環境への適応に時間を要したが、この1年ほどでチーム内の力関係を大きく変え、アルボンとの比較で優位に立つようになった。

2027年に向け、少なくともシートの一つは固まった。残るはサインツの去就だ。

スペイン国内では、サインツが2027年もウィリアムズに残留する見通しが報じられているが、契約をめぐる交渉の状況は明らかになっていない。

F1オランダGP特集