マックス・フェルスタッペン（レッドブル）はジェッダ市街地コースでポールポジションを獲得すると、早朝4時までオンライン・レースシミュレーター「iRacing」でステアリングを握り、その夜のF1サウジアラビアGPではRB20に乗り込み、開幕戦に続く快勝を飾った。

これは過去に6名しか達成した事のないキャリア通算100回目の表彰台フィニッシュで、開幕2連勝はフェルスタッペンにとって初。昨シーズンからの連勝記録は9に達した。レッドブルは通算勝利を115勝に伸ばし、名門ウィリアムズを上回ってフェラーリ（243勝）、マクラーレン（183勝）、メルセデス（125勝）に次ぐ歴代4位に躍り出た。

シムレースの強豪チーム・レッドラインを率いる3度のF1ワールドチャンピオンは、オンライン・ドライビングシミュレーターの熱狂的ファンとして知られる。それは仕事の真っ只中においても変わらない。

F1シーズン第2戦の週末はイベント初日と2日目の2日間連続でTwitchに降臨。”夜更かし”してゲームに興じ、ファンと交流していた事がSNSで話題となった。フェルスタッペンの人生は仮想・現実を問わず、文字通りレースがその中心にある。

どの位の時間を費やしたのか、週末のプレッシャーや緊張をほぐすためにやっているのか？そんなに遅くまで起きていて大丈夫なのか…こうした様々な疑問に対してフェルスタッペンは次のように説明した。

「ヨーロッパ、というかイギリス時間で過ごしてたんだよ。だから朝4時に寝て、遅く起きるって感じで…」

すると隣に座っていたチームメイトのセルジオ・ペレスが「ディズニープラスの会員になる必要があるね！」と突っ込んだ。

ペレスはレースウィーク期間中のリラクゼーション兼暇つぶしとして動画鑑賞を楽しんでいるようだが、フェルスタッペンも課金済みだった。

「実は今、それにお金を払ってるんだ」とフェルスタッペンは返し、次のように続けた。

「ほら、僕には自分のシムチームがあるから、自然と彼らと少し時間を過ごしているだけで、少しリラックスするためでもあるけどね」

「ここにはリグ（レーシングシミュレータ）がないから、コントローラーでやるんだけど、これが楽しいんだ」

「F1のことを考えずに、友達と一緒にいられるのは楽しい。時間がある時はいつでもやってるんだ。今朝も起きて1時間ほど時間があったから、ログインしてちょっとだけ楽しんだんだよ」

異なる文化圏に来ても、やることは自宅にいる時と変わらない。サウジアラビアの色んな料理を食べてみたか？と現地メディアに問われたフェルスタッペンは「実はまだなんだ」と返した。

「だから今度来た時には、本当にローカルなものを食べるために専門家が必要かもしれないね」

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