ドーナツターンで白煙を上げるレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2019年F1アブダビGP決勝レース後
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ホンダF1、好結果で締め括り「今年は全社一丸となって戦い 確実に前進できた」と田辺TD / F1アブダビGP《決勝》

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復帰5年目を迎えたホンダF1の2019年シーズンは、スクーデリア・フェラーリの2台を完封しての2位表彰台獲得と、レッドブル及びトロロッソを含めたトリプル入賞という好結果で幕を閉じた。

シーズンのフィナーレ告げるアブダビGP。ヤス・マリーナ・サーキットで行われたトワイライトレースでは、ポールシッターのルイス・ハミルトン(Mercedes)と並んだフロントロウからスタートしたマックス・フェルスタッペンが2位を獲得。アレックス・アルボンが6位。アグレッシブな1ストップ戦略を成功させたダニール・クビアトが9位フィニッシュを果たした。

Pos Driver Laps Time PTS
2 マックス・フェルスタッペン 55 +16.772s 18
6 アレックス・アルボン 55 +69.205s 8
9 ダニール・クビアト 54 +1 lap 2
18 ピエール・ガスリー 53 +2 laps 0

ピエール・ガスリーは1周目に、レーシングポイントのセルジオ・ペレス及びランス・ストロールと交錯してフロントウイングを破損。早々に戦線離脱を強いられ、18位フィニッシュと、残念な結果に終わった。

レッドブル・ホンダは417ポイントでコンストラクター3位。トロロッソ・ホンダは85ポイントでチーム史上最高位タイとなるコンストラクター6位を獲得した。ドライバーズチャンピオンシップでは、フェルスタッペンが3位、ガスリーが7位、アルボンが8位、クビアトが13位を手にした。

ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは一年を振り返り「今年は全社一丸となって戦い、確実に前進できた」と評価。ドライバー、現場のスタッフ、開発に携わった全ての関係者、そして応援し続けたファンに、改めて感謝の意を表した。

ホンダ:F1アブダビGP決勝を終えて

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

今日のレースでは、レッドブル・レーシングのフェルスタッペン選手が2位表彰台を獲得した事に加えて、ホンダ製パワーユニットを搭載する3台が入賞を果たし、良い形でシーズンを締め括ることができました。

フェルスタッペン選手はタイヤをマネージしながら、素晴らしいドライビングを見せてルクレール選手をオーバーテイクし、ドライバーズランキング3位を確定させるなど、今日も良い走りを見せてくれました。アルボン選手も6位入賞と、良い形でルーキーイヤーを終えてくれました。

トロロッソについては、クビアト選手が非常に上手くタイヤをマネージし、全ドライバー中で最長となる41周目までピットインを伸ばしたことが奏功し、9位入賞を果たしました。チームの戦略と走りの両方で、良いレースだったと思います。ガスリー選手については、スタート直後の接触の影響により、残念ながらポイント圏外に終わる形になりました。

今年はHondaにとって、2015年の復帰以来、初めて2チームにパワーユニットを供給しました。2つのチームと良いコミュニケーションをとりながら、レッドブルと共に3勝を挙げ、トロロッソとは2度の表彰台を獲得するなど、確実に前進を果たせた一年になりました。

4人のドライバーと両チームはもちろん、懸命に開発をプッシュしてくれたHRD-Sakuraとミルトンキーンズのファクトリーのメンバー、そしてサプライヤーの方々の努力に対して、改めて感謝の言葉を送ります。社内の他部門の技術協力も含め、ホンダとして一丸となって戦った一年だったとも感じています。

シーズンを通して熱いご声援を送ってくださったファンの皆さま、本当にありがとうございました。今年はとても良いシーズンを送ることができました。ですが、我々が目指している場所にはまだまだ到達していません。来年もさらなる高みを目指し、戦いを続けていきます。


2019年のF1第21戦アブダビGPでは、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンが通算50回目のポール・トゥ・ウインを達成。2位マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)に対して17秒という途方も無い差を付けて表彰台の頂点に立った。

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