角田裕毅「前のクルマと比べるとかなり違う」アップグレードに手応えも”難しい課題”に直面
11月24日(金)のF1最終第23戦アブダビGPの初日を経て角田裕毅は、アルファタウリAT04に投入されたアップグレードについて「明らかな違い」を感じていると述べ手応えを得た様子を見せたが、同時に難しい課題を抱えているとも説明した。
最終戦での打倒ウィリアムズによって逆転のコンストラクターズ選手権7位を目指すアルファタウリは、フェンス、エッジ、ボディを大幅に変更した新型フロアを投入した。これはダウンフォースの増強を狙ったものだ。
FP1で10番手、FP2で15番手を刻んだ角田裕毅は「今日は色々な事を学びました」と初日を振り返った。
「まだ新しいアップグレードのデータを収集したところで、トップ10に入るには幾つかやるべき事がありますが、ポジティブな1日になったと思います」
気になるアップグレードの感触については「明らかな違いを感じています」と明かしたが、その一方で難しい課題があるとも説明した。
「パフォーマンス面でプラスなのは間違いありませんが、同時に調整がかなり難しいんです。以前のクルマと比べるとかなり違うので」と角田裕毅は語る。
「ですが、兎に角まとめて上げなければなりませんし、微調整してみるつもりです」
例え有望な兆しがあったとしても、限られた時間の中でポテンシャルを引き出せるセットアップを見つけ出し、自らのドライビングをそれに適応させる事ができなければ結果に繋げる事はできない。
なおアップグレードについてチーフ・レースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズは「期待通りに機能しているように見える」と説明した。
予選・決勝と同時刻帯のFP2は2度の赤旗によって走行時間が半分以下の26分に制限された。これはアストンマーチンとアルファロメオを含めたアップグレード投入組にとって特に痛手となり得る。
2日目に向けてどれだけパフォーマンスを引き出せるかが勝負だ。
ヤス・マリーナ・サーキットはもともとオーバーテイクが容易なコースではなかったが、2021年のレイアウト変更を経て昨年は他のどのグランプリよりも多い80回の追い抜きが記録された。
それでもなお、直線スピードの高さから追い抜きが難しいウィリアムズの前でレースを終えるには予選で上位に食い込む事が重要だ。
予選に向けた自信について問われると角田裕毅は「絶対にQ3に進む必要がありますし、全てをまとめ上げる事ができれば可能だと思います」と答え、次のように続けた。
「それにラスベガスの時より遥かに良い状態だと思うので、このチャンスを最大限に活かしていきたいと思います」
初日FP2をトップで締め括ったのはシャルル・ルクレール(フェラーリ)。2番手ランド・ノリス(マクラーレン)を0.043秒差で退けた。3番手には0.173秒遅れでマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続く結果となった。
3回目のフリー走行は日本時間11月25日(土)19時30分から、公式予選は同23時から1時間に渡ってヤス・マリーナ・サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。